第3回定例会一般質問と答弁 2019.9.12 そね文子

<プラスチックごみを減らし、海洋汚染を防ぐ取り組みについて>

Q1) 世界がプラごみ削減を共通の課題として取り組む中、杉並区としてはどのようにプラごみ削減に取り組んでいこうとするのか。

これまでのリサイクル中心の政策は、プラごみ削減につながっていなかったので、リデュース、リユースの考え方で進めるべきと考えるが、区の見解をうかがう。

大阪市や神奈川県ではプラスチックごみゼロ宣言を出しているが、区でもプラごみゼロ宣言を出す覚悟で取り組んでいただきたいがいかがか。

A1 区長) プラごみ、特に海洋プラスチックごみの削減については、先般のG20でも、2050年までに海洋プラスチックごみによる新たな汚染をゼロにすることや、わが国の資源循環戦略等においても、2030年までにワンウェイプラスチックの累積25%排出抑制を目指すこととしている。

 区では、他の自治体に先駆けて「レジ袋有料化等の取組の推進に関する条例」を制定し、レジ袋の大量使用事業者に対して、レジ袋削減を求めるとともに、区民に向けては区内の高校、大学や各種団体からなるマイバッグ持参の普及啓発等に取り組み、また、プラスチック製容器包装の資源回収をいち早く実施するなど、プラスチックの使用削減等に務めてきた。

 世界的にも、プラスチックによる環境汚染に対する危機が現実のものとなり、数値目標が設定されたが、この高い目標の達成には、企業等による新たな技術革新が進められることも必要だが、まずは何よりも、プラスチックを使う者が意識して、多少の負担があったとしても、極力使わない、再利用することを中心に、どうしても廃棄する場合は、その後のリサイクルまで考えて行動していくことが重要と考える。

 そのためにも、住民に最も近い区の、私をはじめとする職員一人ひとりが広告塔となって、さまざまな区民と接する場においてPRを行い、区民の意識の醸成に努めてまいりたい。具体的には、海洋プラスチックに注目した映画上映・講演会の開催や、杉並フェスタにおいて試行的ではあるが、ディッシュ・リユース・システムによるワンウェイプラの削減等をPRするとともに、来月の「すぎなミーティング」では、プラごみゼロを目指すという意識をもって区民と語り合い、区民との意識の共有を図りながら取組を推進していく。

Q2) 庁内や区関連施設において、自動販売機でペットボトルを止めて缶入り飲料にする、飲食店で使い捨てのストローを使わないようにするなど、事業者へ働きかけてほしいがいかがか。

A2 環境部長) プラごみの削減は、できるところから取り組んでいくことが重要であると考えているので、庁舎等区関連施設における飲食店において、コストも含め、プラ製品の代替えの依頼や、プラごみの削減につなげられる提案を行うなど、事業者へ働きかけていく。

 また、自動販売機でペットボトルを止めて缶入り飲料にするなどの対応は、設置場所の貸出しのしかたにより条件を付加できるかという課題や、リサイクルの具体的な実態等を確認しながら、環境への配慮行動として適切な選択ができるよう研究していく。

Q3) 2017年第4回定例会において、大手ドラッグストアが、レジ袋を際限なく配布することの是正を求めたが、その後の進捗はどうか。また、コンビニエンスストアへの働きかけ強化については、その後どのようになっているか。

A3 環境部長) レジ袋を大量に使用する事業者には、レジ袋削減に関する取組みについて計画書等を提出いただいている。コンビニエンスストアには、2018年度は、区が作成したマイバッグ普及啓発ステッカーを店舗内に掲示するよう働きかけたことや、自発的にエコバッグを販売、無料配布する店舗が増加したことなどにより、コンビニエンスストアにおけるレジ袋配布枚数は、2017年度比6.3%の減となった。ドラッグストアについては、昨今、食品を取り扱うところが増えていることから、調査対象に加え、削減に向けた理解を求めており、今後、レジ袋削減に向けて取組みが進められていくものと考える。

Q4) 自治体で行う会議で、ペットボトル飲料を配布するのはやめるべきと考えるが、区の見解をうかがう。

 会派の控室では、4月からペットボトルの購入をやめ、浄水ポットを利用している。区職員も何か取り組んでいることがあればお示しいただきたい。また「区りえい人」などで特集し、多くの部署で取り組むのはいかがか。

A4 環境部長) ペットボトル飲料については、手軽さやこぼさないなどの会議への支障が少ないことなどから、現在配布している会議体は一部ある。しかし、プラスチックの使用を削減していくためには、まずは身近な代替え可能なものから減らしていく必要があると考えるので、今後、各所管に個々にペットボトル飲料を配布せずに、会議への支障の少ない代替え方法等の見当を求めていく。

 また、区職員については、環境・省エネ対策実施プランにおける省エネ及び環境負荷の低減に対する職員意識の徹底として、マイバッグや水筒の利用を掲げており、これらについては、通知文や庁内放送等で周知を図っている。今後、さらなる浸透を図るため、「区りえい人」なども活用しながら、これらの取組みがいっそう進むよう努めていく。

Q5) マイボトルに水を補給するための給水スポットとして、区庁舎や地域区民センターなどに、水道直結型のウォーターサーバーを設置していただきたい。その際、ネーミングライツをウォーターサーバーにもつけて環境に配慮した企業を周知するのはいかがか。

 施設の外や冷水器の横に、マイボトルへの給水が可能である旨明示してあれば、遠慮なく給水できると思うが、その取組みについては、区ですぐに取り組めるのではないか。また、そのような取組みを行っている事業者へ支援していただきたいと思うが、区の見解をうかがう。

A5 環境部長) この間、本庁舎ではボトルへの給水が可能な冷水器を設置するなど、区施設では各種冷水器等を設置し、区民の方がたにご利用いただいている。

 今後これに加えて、ウォーターサーバーの設置について、ネーミングライツ等を活用しながら設置してはとのご提案をいただいた。これについては、年間コストに基づくネーミングライツの応募の可能性、冷水器とウォーターサーバーとでの区民の需要の高さの違いなどを確認しながら研究していく。

 まずは、冷水器の横にマイボトルへの給水が可能である旨の表示を含め、より多くの区民にご利用いただけるよう工夫するとともに、区内で給水等の提供を行っている事業者への支援となる取組みについて検討していく。

Q6) マイボトル等、企業で行っている取組みを紹介し、他の企業にも広めることを行ってはどうか。

A6 環境部長) プラスチックの使用削減に向けて、企業が実施する自主的な取組みはたいへん重要なことと考えている。こうした取組みが広まり実施していない企業の導入の契機となり、また、実施している企業が引き続き取組みを進めていただくためにも、何らかの方法でPRしていくことを検討したい。

<森林環境譲与税を活かす取り組みについて>

Q7) 森林環境税の趣旨は、水源涵養や災害防止、生物多様性保全などの重要な機能を有する豊かな森林を取り戻すため、その恩恵を受けている国民一人ひとりが税負担することとしたものだ。この税の趣旨について、区はどのように受け止めているか。

 今年度から区にも森林環境譲与税が入ることになったが、その使い道はどのようになっているのか、現状をうかがう。

A7 政策経営部長) 森林は、地球温暖化防止や災害防止、水源涵養等、測り知れない機能や役割があるばかりでなく、私たちが生活していくうえで、潤いや安らぎをもたらしてくれる。その意味で、森林を守り育んでいくことは、たいへん重要であると認識している。こうした認識から、森林整備や、そのための人材育成、木材利用の促進等のための財源を安定的に確保するという森林環境税の趣旨は理解するものだ。しかし、国税でありながら、地方税である住民税の均等割の枠組みを活用するという徴収のしくみには課題があるものと考える。

 税の徴収は2024年度からとなるが、それに先行して今年度から譲与される森林環境譲与税の使途については、保育施設等の玩具や公園設備等での木材の使用、環境教育や森林ボランティア育成等の講習・講座の開催など、税制度の趣旨に則った、木材使用や森林保全に対する啓発活動等に活用してまいりたいと考えている。

Q8) 杉並区の交流自治体と協定を結び、杉並区民の森を確保し、区民が継続して豊かな広葉樹の森と関わり、学習する機会をつくることを要望するが、区の考えはいかがか。

A8 環境部長) 国内の交流自治体との交流は、杉並区のような都市の自治体と自然豊かな地方の自治体が交流することでお互いに失われつつあるものを補い、交流を通して生活に活力とうるおいを育むことを目的に自治体間交流が始まった。

 議員ご提案の交流自治体の持つ豊かな森と関わり学習する機会は、区民にとって貴重な自然体験となるものと考える。これまで区では、青梅市と覚書を交わし、地域大学において森林ボランティアの育成講座等に取り組んだり、また、区民による青梅市内での森林保全活動や、区内公園の整備・維持活動に関する講座等を開催し、みどりに親しみを持ち、育成する環境学習を行っている。

こうした森林に関わっていくことは、地球温暖化防止対策、生物多様性の観点からも重要なことと認識しているので、森林環境譲与税の使途なども念頭に置きながら、今後、先行自治体の取組み等も参考にしながら、交流自治体と連携し、実施できるものはないか研究したい。

Q9) 子どもたちが、教室や屋外で森林学習を実施することで、森林を大切にする人を育てることは、森林を再生し、守っていくためにも重要なことと考える。環境課では、学校からの要請に応じて環境学習サポーターの派遣を行っているが、教育委員会と連携し、森林学習も取り入れながら、さらなる環境学習の充実を求めるが区の見解をうかがう。

A9 環境部長) すべての学校で環境学習は実施されてはいるが、環境は範囲が広く、その取り上げられている内容はさまざまとなっている。そうした中で、川ごみの問題やビオトープの環境保全など、テーマに応じて学校からの要請に応じて環境学習サポーターを派遣し、学校の支援を行っている。議員からのご提案のあった、子どものころから森林の大切さを学び、その維持や保護に関心をもってもらうことは重要なことと考えている。森林学習には、生物多様性やCO2の問題など環境のさまざまな分野に関連するので、これを含め環境学習に関する情報交換等を教育委員会と行いながら、各学校で実施している環境学習の充実に向けた情報提供に努めていく。