第4回定例会一般質問と答弁  2015.11.19奥田雅子

【Q】  ● 環境情報館が環境活動推進センターとして移転して1年経った。区はどのように総括し、課題は何か。また今後、拠点としての機能をどのように盛り込んでいこうとしているのか伺う。

【A】   明治の頃の杉並区は、河川は緩やかに蛇行し周りには田んぼが広がり、子どもたちは川の中で魚をとったりして遊ぶ、自然が豊かな農村でした。その後、昭和になり高度経済成長期を迎え、街が大きく変わり失われたものも多くありました。今、残された環境を守り育てていくためには、様々な環境施策が必要であり、その核の一つとして環境活動推進センターを位置づけています。

荻窪の環境情報館を「リサイクルひろば高井戸」と同じビルに移転させ、リニューアルすることで相互の機能強化を図るとともに、環境学習機能が充実する新杉並清掃工場や杉並正用記念財団、高井戸地域区民センター協議会とも連携した取り組みを行うことを目指しています。まもなく1年を迎えますが、高井戸での認知度も向上し、運営が着実に軌道に乗ってきています。

今後は、さらに多くの皆様にご利用いただけるよう施設のPRと魅力ある講座の開催などに努めるとともに、地域のイベントに積極的に関わっていくことで、地域と環境団体との接点を増やしていくことが重要でしょう。こうした取り組みを通して、環境団体の活動拠点としてのさらなる機能強化を図っていきます。

【Q】  ● 移転前と比べ利用状況はどうか。 環境活動推進センターという名称が他の施設と似ているという声が聞かれる。公募や環境団体からの提案で愛称がつくと良いと思うがいかがか。

【A】  講座室の利用率は、環境情報館の時よりも向上してきていますが、さらなる利用促進に努めていきたいです。センターの愛称は、区民の方がセンターに親しみを感じるとともにPR効果もあると考えていますので、今後、環境団体連絡会などを通じて愛称についての議論を深めていきたいです。

【Q】  ● 環境団体連絡会のねらいは何か。また、所属する団体の分野や数、参加状況を伺う。また、運営について課題は何か。

【A】  環境団体連絡会は区に登録している環境保全やエネルギー、公害対策などの分野をテーマとして活動する39の団体の交流や情報交換の場として、環境団体が主体的に開催しています。

連絡会は、通常年4回開催されています。各団体の参加状況ですが、出席率が高い団体がある反面、極めて低い団体があるなど両極端の状況が生じています。各団体の活動実態やニーズを把握した上で、連絡会の運営を改善していくことが課題となっており、区もそうした観点からの支援をしていきます。

【Q】  ● 環境をテーマとした、市民、事業者、区が一体となって考え、共有化する場が必要と考えるが区の認識を伺う。

A】   共有化の場は、環境問題の具体的な解決策を見い出していく上で大切なものです。区では、これまでも区民、事業者、環境団体などの参画を得て「杉並区地域エネルギービジョン」を策定し、区内の商店会や環境団体などで構成する「マイバック推進連絡会」を設置し、レジ袋の削減に取り組んできました。

今後も区民、事業者、区が一体となって考え、課題を共有する場が形成されるよう、さらに努めていきたいです。

【Q】  ● 高井戸センターまつりと環境活動推進センターの事業が連携した取り組みはできないか、区の見解を伺う。また、杉並清掃工場が完成した暁には、清掃工場も連携して環境のまつりの開催を提案したいが見解を伺う。

【A】   環境団体と区民センター協議会や杉並正用記念財団との間での交流や情報交換を積極的に行い、高井戸センターまつりなど様々な分野での連携が図られるよう努めます。

現在、杉並清掃工場の「環境フェア」は、改築のため休止となっていますが、新工場稼働後の再開に向け、工場側と連携策について話し合っていきます。

【Q】  ● 地域包括ケアシステムについて、区のこれまでの取り組みについて伺う。

【A】   区は、これまでも地域包括ケアの重要な要素である在宅医療や介護のニーズに対応するため、在宅療養支援体制の整備や認知症対策、定期巡回・随時対応型訪問介護看護等の在宅介護サービスの充実に努めてきました。さらに、地域包括ケアシステムの構築に向け、25年度から3か所のケア24をモデル地区に選定し、26年度には地域づくりのモデル事業を実施し、地域に根差した取組方法等を検討してきました。その成果を踏まえ、今年度より、全てのケア24に地域包括ケア推進員を配置し、日ごろの活動を通して、医療・介護の連携、認知症対策、生活支援体制の整備等を推進しています。

【Q】  ● 介護保険制度改定で介護予報給付の一部が地域支援事業に移行することとなった。区はどのように受け止めているのか、伺う。

●今回の新しい地域支援事業の意義は、新しい地域づくりとも言われているが、どのような地域づくりを行っていくのか、区の見解を伺う。

【A】  地域支援事業は、介護予防や自立した日常生活支援のための施策を総合的かつ一体的に行うもので、今回の予防給付の一部移行は、地域支援事業の趣旨に沿ったものと考えます。

また、高齢者が住み慣れた地域で生活を継続できるよう地域包括ケアシステムを構築していくことは、地域づくりそのものであると捉え、各地域の特質や様々な地域資源・人材を活かし、皆の力であたたかく支え合う地域づくりを推進していきたいです。

【Q】  ● 介護予防・日常生活支援総合事業の目的と考え方について区の捉え方を伺う。

●利用者が介護予防給付から介護予防・生活支援サービス事業に移行する場合、該当者にとってどのような変更になるのか、新たな手続き等が必要になるのか、区民への周知を含め伺う。

●訪問型サービス・通所型サービスの類型の多様化について、区はどのような計画を立てているのか、また、その際の検討事項をどのように整理しているのか、伺う。第7期介護保険事業計画に住民主体によるサービスBを導入するとしたら、第6期中に準備することはないのか。

【A】   この事業は、区が地域の実情に応じて多様なサービスを充実することにより、地域の支え合いの体制づくりを推進し、要支援者等に対する効果的・効率的な支援等を可能とすることを目指したもので、来年度から実施します。

介護予防給付からサービスを移行する方は、事業者と書類上の契約を改めて交わすことになりますが、利用者の方が混乱しないよう、ケアマネジメントを行うケア24を通して、個別に丁寧に周知していくこと等を考えています。

総合事業における多様なサービスは、現行相当の訪問型サービスと通所型サービスに加え、緩和された基準によるサービスと短期集中予防サービスを実施する計画です。次年度の円滑な移行・実施に向け、サービスごとの基準や単価等を定め事業者に周知していくことや、新たな介護予防ケアマネジメント体制等を検討課題とし、準備を進めています。

住民主体によるサービスBについては、実施主体として事故対応や苦情等への十分な対応が必要となるため、今後の指定事業者の動向も踏まえ、第7期介護保険事業計画策定に向けた取組みの中で、導入の必要性を検討していきます。

【Q】  ● 生活支援コーディネーター的な機能を担う地域包括ケア推進員をケア24に配置したが、現在の状況や期待するものは何か。

●協議体の形成に向けて、第1層レベルでの準備会を進めていると聞くが、その目的や活動について、伺う。

●区内の3ブロックで(仮称)生活支援ネットワーク連絡会を開催しているとのことだが、見えてきたことは何か。

●連絡会は1.5層の捉えになるかと思うが、国は第2層の協議体の設置を提唱している。第1層の協議体だけでなく第2層の協議体が重要と考えるとケア24を単位とした第2層の協議体が望ましいと考えるが、区の考えは。

●第1層と第2層の協議体との関係づくりも重要と考えるが、区はどのように体制づくりを進めていくのか。

●生活支援サービスの体制整備について、来年度以降の構想はどのように考えているのか。

 

【A】   ケア24への地域包括ケア推進員の配置により、今まで以上に地域の生活支援サービスに関わる資源や情報の把握が進み、関係者のネットワークづくりに繋がりつつあります。今後も高齢者の生活全般を支えている地域の多様な資源の掘り起こしを期待しています。

次に準備会ですが、協議体設置の考え方や役割、規模、構成メンバー等について意見交換を行い、それを参考に検討を進めることを目的としており、その活動の一つとして、今年度は既に生活支援サービスを提供している団体の連絡会を開催し、情報の交換・共有の機会を設けました。その連絡会では、地域における高齢者の生活実態や不足するサービスの把握とともに、団体同士のネットワークの必要性を確認しました。

そして協議体ですが、第1層の協議体は区全体で、第2層は高齢者の生活に近いところで設置する予定です。ご指摘の通り、第2層の協議体は具体的に活動を展開していく重要な役割があるので、ケア24の担当区域を考慮した設置を検討します。

今後、第1層と第2層の協議体が、相互に関わりを持って活動できるよう、それぞれの役割や機能について整理し設置していきます。

次年度は、この第1層、第2層の協議体の活動を通して、地域の支え合いや助け合いの地域づくりを進めていく構想です。

【Q】  ● その他の包括的支援事業として「住宅医療・介護連携の推進」と「認知症施策の推進」があるが、それぞれの進捗状況と課題について伺う。

【A】   「住宅医療・介護連携の推進」ですが、今年度から、杉並区医師会の協力を得て、医師をリーダーとした「在宅医療地域ケア会議」を開始し、医療と介護の関係者が区内7つの地域で、顔の見える関係づくりを進めています。今後は、この会議に参画した関係者間の連携を深め、高齢者1人ひとりに合った切れ目のない在宅医療・介護のサービス提供につながるよう努めます。また、在宅医療相談調整窓口でも、高齢者本人やその家族を始め、医療・介護・福祉の関係者からの相談にきめ細かく対応し、高齢者の在宅療養を支えていきます。

次に「認知症政策の推進」は、認知症になっても地域で安心して暮らせるよう、認知症サポーターの養成に力を入れるとともに、早期発見、早期対応を図るため、地域包括支援センター・ケア24での「物忘れ相談」の拡充や医療機関の連携を定めた「認知症クリティカルパス」の普及に努めています。加えて、認知症が疑われる高齢者を早期に医療・介護サービスにつなぐ「認知症初期集中支援チーム」を、来年一月に発足させる予定です。

こうした認知症の早期発見・早期対応の仕組みをしっかり機能させていくため、ケア24をはじめ介護関係者への研修を行い、認知症の本人や家族への対応力を向上させるとともに、区民の方に認知症の進行に応じた適切なサービスの案内ができるよう「認知症ケアパス」を今年度内に作成し、その普及・啓発に力を入れていきます。