はじめよう 脱プラスチック生活! 学習会報告

「はじめよう 脱プラスチック生活」集会で進行を務めるそね文子。左は講師の中井八千代さん 12/12

世界的課題になっているプラスチックの海洋汚染をどうしたら食い止められるのか。長年「容器包装の3Rを進める全国ネットワーク」委員長としてプラごみ削減に取り組んできた中井八千代さんに話を聞き、杉並から排出した容器包装プラの行方を追った見学会の報告、脱プラに向けたアクションを起こすためのワークショップ、と盛りだくさんの学習会を行いました。

日本は一人のプラスチック排出量が世界第2位、また自動販売機が50人に一台設置という世界一の自販機大国です。酷暑の下で冷たく、極寒の下で温かい飲み物をいつでも提供する自販機は大量のCO2排出源でもあります。横に置かれたリサイクルボックスには関係ないゴミまで入れられ、周りにペットボトルやごみが散乱しているのはよくある景色。それらは、雨が降ると川に流れ込み、それが海へと流出し、波や紫外線にさらされ5㎜以下のマイクロプラスチックになって海を漂い、海底にも蓄積されています。魚の内臓や海底に棲む貝の内臓にはマイクロプラスチックが含まれているので、妊婦や小さい子どもは食べない方が良いというのはショックでした。

海に流れ出る前にまち中でゴミを拾うことが大切。でも、一番大切なのはプラスチックごみが出ない生活を心がけること。根本解決にはプラスチック製品をつくる会社や販売する会社がリサイクルの責任を負う拡大生産者責任を取り入れることを学びました。

工場見学の報告は、杉並区民が排出する容器包装プラは分別の状態が良いためリサイクルされて工場で商品化されている。しかし工場の戸外には中国や東南アジアが輸入をやめて行き場をうしなったプラスチックの塊が長い間山積みにされ苔むしていたとの話でした。

ワークショップでは、コロナ下でのテイクアウト食の利用によるプラごみの増加について、自動販売機のマッピングやマイ容器持ち込み可能な店舗のマッピング、レジ袋有料化の効果について、などの調査をしてみようという行動提案が出されました。

自分たちでできることはたくさんあると希望が持てる時間でした。(区議会議員 そね文子)

 

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