機能性食品ってなに?

  新聞紙上の全面広告

機能性表示食品がついた新聞紙上の 全面広告

杉並区消費者グループ連絡会が主催し、学習会「機能性食品ってなに?」が開かれました。トクホ(特定保健用食品)、栄養機能性表示に加えて2015年4月に導入された「機能性食品表示。トクホに比べて審査が簡便で、企業側が機能を示す論文などを提示すれば表示できるしくみです。アベノミクスの成長戦略のひとつとして制度導入を急いだともいわれます。

新聞の広告やTVコマーシャルでたびたび目にする健康食品は、2兆円規模の大市場になっています。痩せたい願望や、年齢を重ねて膝が痛い、目がかすむなどの不調につけこみ、誇大広告まがいの宣伝が横行していますが、健康食品は錠剤やカプセルなどの形状であっても医薬品ではなく加工食品です。

学習会の講師に招いた内閣府消費者委員会の河上正二さんは、消費者委員会の役割として行政監視機能があること、冷凍ギョウザ事件のあと同時に発足した消費者庁と消費者委員会は緊張関係をもちながら連携していることを説明しました。カロリーゼロコーラにトクホマークがつくようになった経緯について触れ、またノンアルコールビールの機能性食品申請については、消費者委員会は反対したにもかかわらず消費者庁の判断で表示可能になったいきさつを明らかにしました。

私たち消費者は、イメージ的な広告にまどわされて健康不安や不調の解消に安易に健康食品に頼ることがないよう気をつけたいと思います。とくに薬を服用している人は、飲み合わせの害があるかもしれないことに注意すべきです。

(杉並区消費者グループ連絡会 / 杉並・生活者ネットワーク会員 佐々木庸子)