「銀座ミツバチプロジェクト」を見学しました

昨年は900kgも採れ、地域産業の基になっているハチミツ

銀座のビルの屋上でミツバチを飼う−「NPO法人 銀座ミツバチプロジェクト」の事業がテレビや雑誌で紹介されていますがご覧になったことがありますか?養蜂場所は銀座松屋の裏手にある「新パルプ会館」の屋上です。

杉並・生活者ネットの環境部会で企画し、関心ある方たちにも声をかけて見学に行きました。白い服(蜂は黒い服に寄って来るらしい)を着た10名が銀座松屋裏に集合。屋上ではニホンミツバチ「ニッポン」ではなく、「ニホン」ミツバチと西洋ミツバチ両方を飼っていました。西洋ミツバチは縄張り意識が高いためクリアボードで四方を囲われた空間に4箱置かれて飼育されていました。一方ニホンミツバチは飼育箱が4つチョンチョンとただ置いてあるだけ。

これらのミツバチは両方で初年度300kg蜜を集めたとか。ところが昨年は、なんと900kg! 
西洋ミツバチは周辺4km四方から、ニホンミツバチは2km四方からミツを集めてくるそうです。皇居、浜離宮、銀座の街路樹、聖路加ガーデン…案外みどりが豊かなのには驚きです。ユリの木、ソメイヨシノ、マロニエ等など。ニホンミツバチが集める蜜は、さまざまな花の蜜が交じるので「百花密」と言うそうです。一方、西洋ミツバチは単独の花の蜜を集めるとのこと。ですからミツバチを飼うのならいつも2kmあるいは4km四方に何かの花が咲いていることが必要です。街中のミツバチは自然のありようを問いかけます。

さて近頃、弊害が指摘されてきた有機リン系農薬に替わって登場した「ネオニコチノイド系農薬」について、ニホンミツバチの減少から生態系への影響を唱える声が高まっています。人体への影響はあるのか、ないのか。1つの食材を通して、食べる側とつくる側の議論を重ねていくことが必要だと感じています。

帰り道に寄った銀座松屋の地下。ここの7店舗で「銀座ミツバチプロジェクト」のハチミツを使ったスイーツが売られていました。お味は格別!
また7月21日(土)は紙パルプ会館で行われるイベント「ファームエイド銀座」。人と自然の共生を銀座から発信するイベントです。今回残念ながら行かれなかった方をお誘いしようと思います。(杉並生活者ネット 事務局長 塚原彩子)