飯田哲也さんに勝ってほしかった…山口県知事選挙!

「人を選ぶ」選挙で人は選択を誤るということ

「1%の狂気で立候補を決めた」と語った集会で 6/29
「1%の狂気で立候補を決めた」と語った集会で 6/29
日本が誇る「脱原発」の論客、といえる人はそんなに多くありませんが、飯田哲也さんはまちがいなく、そのひとりです。エネルギー政策の第一人者、再生可能エネルギー拡大をめざして市民事業を起こすトップランナー実践家であり、ポスト3.11の日本に欠かせない人材です。原発国民投票の賛同人でもあります。

その飯田さんが山口県知事選挙に挑戦しました。山口県という、上関(かみのせき)原発の立地であり、また岩国という米軍基地問題を抱える「保守王国」で、飯田さんのような、従来型官僚出身でない市民知事が誕生するかもしれない。そう考えただけでわくわくしました。

6月29日に衆議院議員会館で開かれた集会で飯田さんは、立候補について「1%のキョーキに駆られて、歴史を変える可能性に挑戦しようと思った」と述べました。「1%のキョーキ」とは「狂気」か「侠気」か。…きっと両方なのだろうと思いました。

飯田さんが勝つために、東京にいてできることを考え、実行しました。でも7月29日、投票日。夜9時前にはもう他候補の当確が出て飯田さんは落選。

ただ、得票数が出て思ったのは、当選者25万票に対し18万票というのは善戦といえるのではないか、ということ。特に女性の支持が高かったことがわかりました。投票率が前回の37%から45%に上がったのは、飯田さんという強力な候補者が現れたからに違いありません。

敗因はわかっています。東京では著名人でも山口県では知事候補として浸透しきれなかったということです。

投票日前の1週間、みどりの未来事務所や杉並・生活者ネットワーク事務所で有権者への電話かけをした感触では、日を追うごとに反応がよくなっているという実感がありました。だからあと1週間あれば結果は違っていたと思います。

また「みんなで決めよう『原発』国民投票」事務局長の今井一さんが言うように、「人を選ぶ選挙は判断を誤る」ということかもしれません。(杉並区議会議員 小松 久子)