「減災フォーラム」開催。普段からの備えや人とのつながりが大切

周辺が防災施設になっている杉並第十小学校を会場に

8月6日土曜日の昼下がり、蚕糸の森公園内の杉並第十小学校で行なわれた「減災連続フォーラム第1回-生き延びる-そのときあなたは、地域はどうする?」は、3つの班に分かれてのワークショップでした。

まず、自己紹介をかねて「3月11日の地震のときにどこで何をしていたか」を話してアイスブレイク。続いて、①家で②路上で③電車内で④職場などで被災した場合を想定して、それぞれの場合に考えられる「不安なこと」と、その不安に対する「対処法・解決策」を出し合いました。ポストイットに各人が書き出した項目を模造紙に貼り、突っ込みを入れたり共感したりしつつワークショップは進み、予定時間をオーバーする盛り上がりをみせました。

各班で話した内容をまとめて発表したところ、どの班も共通した意見は多かったものの、班によって、わが身の安全第一か、共助の重要性に重きをおくか、はたまた冷静に次の段階のことを考察するかという違いが見える興味深い結果となりました。共通するのは普段からの備え(モノだけでなく体力や人とのつながり、訓練や家族との申し合わせなど)が大切ということでした。

最後に蚕糸の森公園での「さんしまつり」を25年以上開催してこられた小池曙(あきら)さんから、杉十小とその周りが防災施設となったいきさつや機能、「さんしまつり」の狙いと意義、そして現在の課題などについて伺いました。
「『さんしまつり』は単なるお祭りじゃない、人とのつながりをつくり、何らかのアクシデントが起こったときにそれに気がついて自発的に動くことができるリーダーに育てるトレーニングの場でもあるのです」という言葉には説得力がありました。今は杉十小の先生方でさえ防災機能を備えた学校であることを知らないことが多いとのこと。もっと現役保護者の皆さんにも参加してもらって意見交換したかったと思いました。(杉並ネット会員 鹿取愛弓)
                             
減災フォーラム第2回は9月19日(祝)9時15分JR阿佐ヶ谷駅改札集合(予定)。防災体験学習ができ、災害発生時には災害対策活動に利用される「そなエリア東京」(東京臨海広域防災公園)をじっくり見学します。ぜひご参加ください。