夏休みの恒例行事「生き物調べ」 セミの羽化を観察しました

住宅地のすぐそばで繰り広げられるドラマに感激

生活者ネットも参加する、生活クラブ・運動グループ地域協議会では、毎夏子どもたちとともに「生き物調べ」を行っています。7月30日夜、善福寺川緑地公園に親子約35人が集まり、セミの羽化観察会が行われました。

この緑地公園は、講師の浅岡八枝子さん(杉並環境ネットワーク)によれば、セミの羽化が多くみられ、しかも低木でも羽化が観察できる特別な場所です。

公園の中にスクリーンを張り、映写した写真を見ながらセミの種類やセミの一生について、事前学習をしました。
・セミの幼虫は地中で3〜17年すごし、7月下旬から8月初めに地上に出てくる
・木に登り、背中が割れて羽化が始まる
・殻から出て羽が伸びるまではとてもゆっくりしたペースで、約1時間かかる
・そのあと数時間経って飛べるようになるが、成虫になって1〜2週間で死んでしまう

公園のあちこちに散らばり、木に登る幼虫を見つけます。あたりがすっかり暗くなった頃、ところどころで羽化が始まりました。殻から出てきたセミは白っぽい色で、羽は折りたたまれていています。殻から出てきたときは頭が下になっていますが、そのうちぐいと腹から起き上がり(懸垂をするように)足で殻につかまり、全身をあらわします。
だんだん羽が伸びてくるとセミのからだはエメラルドグリーンの色になっていきます。

参加者の半分くらいがセミの羽化を見るのは初めての人でした。夏の夜、期間限定ですが、私たちの家のすぐ近くで、自然界の神秘的な営みが行われていることに感激しました。この日の天気予報は「夜、ところどころで雷雨」。観察会の間も雷がゴロゴロ鳴っていました。区内でも通り雨があったようですが、幸い雨に降られずに観察できました。 (杉並・生活者ネット会員 佐々木庸子)