しかしあくまでも私たちの活動の基軸は地域で、生活の現場から東京都と区市町村に提案を続けてきました。「食の安全」「ごみ問題」から出発し「環境重視のまちづくり」を進め、子どもの育ちや老親の介護など、今や行政の重要テーマとなっている課題について政策提言し予算を獲得してきました。
2月26日の新聞紙上で2.26事件が引き合いに出されるほど、政治がひどく混迷しています。細川政権が倒れたときから、私たち生活者ネットワークは本格的な政権交代を願って民主党を応援してきましたが、いま政権与党のなすことはことごとく失敗していると言わざるを得ません。財源がなければそのことを説明すればよいのであって、圧力団体を気にしているのなら自民党と変わりません。「国政のしごとは外交と防衛と調整だけ」と大胆に整理してよいと考えます。こまごました政策は地方に分権し任せてよいのです。そうでないと国民生活とかけ離れた政治をいつまでも引きずることになります。
4月の統一地方選挙では「大阪維新の会」や「減税日本」など首長主導型の地域政党がブームになると予想するむきもあるようですが、議会の勢力図を首長追随型に塗り替えるだけなら、分権を獲得し地域から国を変えていくことにはならないのです。もし地域政党がパフォーマンスでなく理念を共有して連携し、自治基本法を作成するなど地方自治法や地方財政法の全面改正を実現していく動きをつくれるなら、地域政党の存在意義は明確になっていくはずです。
杉並・生活者ネットワーク代表 藤田愛子