回収された古着の仕分けを通して考える

国際協力NGO JFSA見学

着なくなった衣類をみなさんはどうしていますか? JFSA(日本ファイバーリサイクル連帯協議会)はパキスタンのカラチ市のスラム地域の学校を支援するため、古着を回収し販売する事業を行って14年になる国際協力NGOです。集まった古着は種類や季節など細かく選別することで価値あるものになります。この選別をボランティアで体験する企画を杉並ネット環境部会と国際平和部会で立て、26日に行ってきました。

JFSA千葉は、大通りの裏手にある大きな倉庫です。公園に面していて、陽当たりがとても良いです。最初にJFSAの活動の説明を受け、支援しているパキスタンの学校の様子も伺いました。ここに集まった古着は国内販売用と輸出用に分けます。国内販売の利益はJFSAの活動費に、輸出用は現地の学校の運営費になります。

パキスタン事業者との関係を<連帯>と捉えています。パキスタンの事業者に古着を1㎏5円で買い上げてもらいます。現地にはJFSAの職員6名がかわるがわる行っているとのことで、現地の人たちとの信頼関係を築いていくことの大事さが伝わってきます。そしてスラム地域で懸命に生きる子どもたちの様子や印象的エピソードが紹介されました。

05年のパキスタンの大地震のあと、スラム地域の学校の重要性は増していて、給食はもちろん診療所、食料配布の拠点ともなっているとのことでした。

倉庫右奥にはうずたかく積まれた古着の入った袋。各家庭から送られてきた古着を袋から出し、種類別に仕分けるのが一次選別。私たちはこの体験をしました。20種類以上に分けるので最初はもたつきましたが、慣れてくるにつれ、チーム対抗意識も出てきてヒートアップ。13人が力を合わせて、1時間で670㎏を仕分けてしまいました。

この後古着は2次選別を経て国内用、輸出用に分けられます。倉庫左には50㎏ずつに圧縮された固まりがコンテナで運ばれるのを待っています。2月6日に出航、3月にはパキスタンに着きますが、その際には不正のないよう立ち会います。

古着の選別にひと働きしたあとは、本場の美味しいパキスタンカレーをいただきました。倉庫で古着を分けながら、行ったことのないパキスタンの地に学ぶ子どもたちに想いをはせる意義ある一日でした。 杉並・生活者ネットワーク環境部会 塚原彩子