10回目ということで、これまでのまとめ的な意味合いをもった内容にしようと、「水辺を豊かに—小魚 水草もどってこ〜い!—」というタイトルにしました。
川に近づきたい→でも汚物が流れてくるので汚れていて臭い雨水をどうにかできないか?→もともと杉並には農地がたくさんあって、雨水を浸透させていた。洪水も起きていたけど畑や田んぼだったので被害は少なかった。今は住宅が密集して洪水は困る。雨水だけ川に流れるのだったらOKなんだけど…。
民間ができることはないの?→敷地内に降った雨は敷地外に出さないというのはどう?
雨水の循環に取り組めばいいんじゃないか?→浸透と貯留を各戸で取り組むっていうのはどう? 会場の参加者からの提案は、次から次へと続きます。
これまで、フォーラムで学んできたように、都下水道局は「合流改善クイックプラン」に
取り組んでいます。しかし、合流式下水道を分流式下水道に転換しなければ、根本的な解決には至りません。フォーラム実行委員長の鈴木富雄さんは、
「一番簡単なのは、各家庭から出る汚水だけを流す管を新たに入れる。細くていい。トイレと台所とお風呂だけだから。川に平行して水再生センター(下水処理場)に行く管がすでにあるのだからそれとつなげばいい。家を建て替える、新築する、その時に新下水管をつけさせていけば40年後くらいには区内のほとんどが分流式下水道に変わる。生屎尿を川に入れ、東京湾に流すのは違法だ」と言います。
まだまだ、雨の日に汚物が川に入ることを知らない人がおおぜいいます。まず、このことを市民に知ってもらうことが大事です。目的を伝え、手段を提示することで、市民の参加意識は変わります。市民を「お客さん」としてではなく、まちづくりの構成メンバーとして参加を募ってはじめる、これが協働のまちづくりだと思います。
杉並区議/神田川ネットワーク 市橋 綾子