外環建設予定コースを歩く

立派な道路よりも、豊かな自然を残したい

出発地点の善福寺公園で
出発地点の善福寺公園で
善福寺公園を出発点に井の頭公園まで、外環道建設予定地を歩く「外環ウォーク」杉並・武蔵野コースに100名以上の近隣の人たちと一緒に参加しました。善福寺池から歩き始めて、住宅街の中を南へ進みます。大深度(地下40mトンネル)で計画されている本線の上に「外環ノ2」という地上部分を都道として作ることが発表されていますが、その道路の幅が40mです。旗の目印で示されたこの道路幅は住宅6軒分ほどもありました。

杉並区から武蔵野市に入るあたりでは、本宿小学校、吉祥女子中高、立教女学院などの学校のすぐ横を通ります。樹木も多く、落ち着いた、良い環境の住宅街が続きます。
この日のゴール地点の井の頭公園で、野鳥観察をしている市民団体が、猛禽類のツミが訪れることを報告しました。水と緑が豊富にあり、昆虫が生息し、その昆虫を餌にするさまざまな鳥が生きているこの自然を残すことは、立派な道路を造るより大切なことだ、という発言は参加者の共感を得ていました。

折りしも、10日に『東京外環道(練馬—世田谷間)の建設事業は計71億円の補正予算のうち9割以上の執行を停止』と新聞報道されたところです。大深度工法による本線の建設自体が見直しされることになります。国交省は新たな計画決定の仕組みをつくるまでは高速道の延伸を見合わせる考え、とのことです。
これまで不明瞭な進め方だった、この「計画決定のしくみ」がどうなるのか、注目していきたいと思います。  杉並ネット事務局 佐々木 庸子

小松久子HP秋空の下「外環ノ2」予定地をあるく
市橋綾子HP『国交省、外環道9割凍結を単純に喜べないワケ』もどうぞご覧ください。