政策ゼミ卒業生の訪問

障がい者施設で働く

懐かしい顔が事務所の扉からひょっこりのぞきました。2004年夏にスタートし、半年あまりともに活動した政策ゼミ生の澤谷光平くん(24)です。当時は福祉を学ぶ杉並区在住の大学生でしたが、今は神奈川県秦野市の障がいのある子どもの施設の職員として働きはじめて2年目です。

学園では知的障がいを持つ子どもや青年240人が寮に集団で生活していて、澤谷くんは3人のスタッフでチームを組んで10人の子どもを担当しています。

障がいの程度も人それぞれで、実習は経験していても、やっぱり最初の2ヶ月は目が白黒することも多かったようです。「今はだいぶ手際よく、かつ利用者さんの気持ちに沿ってできるようになってきたかな」といいます。例えば朝のトイレ。頭の中は秒きざみの行動を組み立てて、でも顔は柔和におだやかな口調で声をかけて10人のトイレをちゃんとすませるって大変なこと。
また、障害者特別支援法の施行によって保護者の負担費用が増えていること、利用者枠の制限などの問題が起こっていることも指摘していました。

細やかな配慮をかかざず、でも笑顔の出る余裕も必要。そして大所帯の組織の中でのチームワーク。はりつめる気持ちをふっとゆるめるコントロールが本当に大事といいます。休日は気分転換に温泉に行ったり、大磯などに海釣りに車で出かけるんだそうです。サバや小さなカツオが釣れるそう。

澤谷くんの成長ぶりに一同目をみはり、福祉の仕事の実情を聞き、楽しいひとときをすごしました。社会人となると手みやげも忘れませんでしたね、ありがとう!
杉並・生活者ネットワーク会員 塚原彩子
(写真は杉並ネット事務所の横で、青梅街道のイチョウ並木をバックに)