団塊の世代〜ベビーブーマーの公園デビュー

企業人の退職は地域に何をもたらすか?

今、団塊の世代の去就がいろいろなところで議論されています。新聞紙上でも団塊世代インタビューが特集され、杉並区では善し悪しは別として協働の理念を持って(?)区に役立つ人材を育てようと、団塊の世代を意識した「すぎなみ地域大学」が始まります。
2007年問題とされるベビーブーマーいわゆる「団塊の世代」の大量退職は、60歳定年制や高額所得者への年金支給などの制度改正を余儀なくされるでしょう。しかし、私は地域デビューに行政が何かをする必要を感じていません。大体は数が多いことで放っておかれたのですから、独立独歩自分たちで何かをするでしょう。
さてこのような中、「団塊世代!今こそ出番だ!」というシンポジュームが開催されました。生活者ネットの大西由紀子都議もパネラーとして出席したこともあって参加してみました。菅直人民主党議員、浅野史郎前宮城県知事、寺島実朗早稲田大学教授などの話がありました。全共闘世代としてやり残したことに後ろめたさを持ちながら、地域に戻って何かをしたいということが語られました。それだけならば具体的に何するの?となってしまうところでしたが、会場からの発言で大いに盛り上がりました。「地域で地盤看板がない団塊の世代が選挙に出る方法は?」、「企業のヒエラルキーを地域に持ち込んでは困る。地域はフラット、ネットワーク型なのだから勝手な論理でかき回さないで」、「奥さんに邪魔といわれないように、大学で勝手に聴講するなど、本格的勉強を始めましょう」、「年金分割までおとなしくしている奥さんを見誤らないように」などなど。いずれにしても一つの大きな塊がどのように動くか、市民社会をどのように作っていくかが、少なからずこれからの日本社会の行く末を決めていくように思えます。
                杉並ネット代表  藤田愛子