政務調査費の透明化提案 否決に 酒食伴う会合もOK!? 議員の「第2の給料」化は問題
議員に対して、給与以外に調査・研究などの経費として支払われる「政務調査費」は、杉並区では一人当たり月額16万円。議会のルールで使途が決められ、生活者ネットの提案もあって、領収書の添付が義務付けられるなど公開の度合いが改善されてきています。
けれども区民の調査で明らかにされているように、議員個人の月極め駐車場代やパソコン・デジカメの不自然な買い替え費用、支持者との飲食代など不適切な使い方がされ、議員の「第2の給料」とも呼ばれ批判を受けています。
しかもこの政務調査費が昨年、法律の改正により「政務活動費」に変えられました。「調査」に限らず酒食を伴う会費も議員の「活動」経費として使えるかのような、拡大解釈が可能な「改悪」です。区では法律に合わせて条例を書き変える必要があり、その内容について交渉会派の幹事長5人で構成される検討委員会で議論されました。
「生活者ネット・みどりの未来」会派は、この機会に透明性を高める改革をと、収支報告書と出納簿のホームページ上での公表義務付け規定を設けるよう提案しました。世田谷区のホームページにはすでに領収書までもが掲載されています。
2月18日に開かれた議会運営委員会では自民、公明、民主、社民など27区議が提出した使途「拡大」案と生活者ネット・みどりの未来4区議の「調査・研究に限定」案の二つの改正案について審議され「拡大」案が可決、20日の本会議で正式決定しました。杉並区議会はこれまで議会改革に他自治体をリードして取り組んで来ただけに、この後退はとても残念です。 (区議会議員 小松 久子)