外環道の建設に向けて都は環境アセスを公告し、住民の意見を募集しています。意見を書いて出そうにも、1000ページもある準備書を読みこなすのは容易ではありません。
そこで沿線の練馬、杉並、武蔵野、調布、狛江、世田谷の各生活者ネットワークと「善福寺まちづくりの会」の共催で6月28日夜、環境アセス意見書のための学習会を開催しました。
まず環境総合研究所の鷹取敦さんから①幹線道路を作れば周辺の環境が良くなるというが、これまで1度も改善された例がないこと②大深度で道路を作ろうとしているのに、従来どおりのアセスを行っていること③大気汚染拡散については地形や建物の凸凹が考慮されていないこと④既存の道路との複合的な影響が示されていないこと⑤外環ノ2と一体の影響を予測すべきであることなどが指摘されました。
市民研究家の古川英夫さんは、大深度トンネルの影響で善福寺池も川も枯渇してしまうと、圏央道で「地下水への影響は少ない」と国が答弁していたものの、滝や川が涸れてしまった例を挙げながら警鐘を鳴らしました。
また環境アドバイザーの熱海郁三さんは、外環ノ2といわれる地上部の道路について、2車線の都道であれば
都市計画決定済みとして環境アセスの対象とさえならずに着工されかねないと、注意を喚起されました。
まとめとして「善福寺まちづくりの会」のコンサルタントである西田穣さんより、環境アセスの内容の誤り(例 善福寺池周辺には使用されている深井戸は複数ある)や、新しい道路は不要であるという市民の想いを
意見書として提出すればよいこと。7月18日の期限のあとは、区市長や審議会にあてて意見書を提出できることなどのアドバイスがありました。
練馬から世田谷まで各地で活動しているまちづくりや環境団体など、幅広い市民ネットワークが連携していくことが必要です。