葛西臨海公園とカヌー競技場

2013年10月16日 20時06分 | カテゴリー: トピックス

木の上に止まって獲物を探すモズを見上げる

江戸川区の葛西臨海公園は面積約81万平方メートル、東京駅から京葉線に乗って15分で行ける海辺の広々とした都立公園です。また、隣接する海浜公園には2つの人工干潟があり、水鳥と山の鳥両方が訪れる自然豊かな環境です。

 東京で開催されることに決まった2020年オリンピックのカヌー競技の会場に、この葛西臨海公園の西側部分が予定されていると聞き、生活者ネットの都議会議員3人とともに見学に行きました。

 

干潟には猛禽類のハヤブサの姿も見られた

カヌー競技の会場と聞けば、公園の沿岸の海の水路を使うのかと思っていたらそうではありませんでした。カヌーといっても、ここで計画されているのは「スラローム」という激流下り競技のことで、人工的に激流をつくりだす必要があり、巨大なプールに水を貯め、ものすごい速さで水を流すとてつもない建造物が予定されているそうです。

 さらに、オリンピック用ともなれば観覧客のための施設も必要となるため、これまた巨大な観覧席も建設されることになるといいます。

 毎月この公園で鳥の観察会をしている日本野鳥の会は、オリンピック東京開催が決定した9月8日に「環境保全と両立するオリンピックの開催を求めて」という声明を発表し、カヌー競技会場の変更を求めています。

 競技場の建設予定地を歩いてみました。地面を探るとバッタやコオロギが現れ、木のてっぺんにモズの姿、別の木の葉陰にはオナガが見られました。春は小さな池でオタマジャクシが孵り、カエルの大集合で池の水が見えなくなるほどになるそうです。小さな虫や小動物がいることで渡り鳥の格好の中継地になっているということです。

 葛西臨海公園は、都が東京湾沿岸の汚染や埋め立てで破壊された自然環境を再生しようと整備されたものだそうです。この設立当初の志を思い起こし、スラローム競技場は別の場所に設置するべきだと思います。       (杉並ネット会員 佐々木 庸子)