第4回定例会一般質問と答弁「放課後の子どもの居場所について」 2019.11.21 奥田雅子

Q1児童館再編により、これまでの児童館の取組みをどのように評価し、何を残し、何を変えたのか伺う。

A1これまで児童館は0歳から18歳までの児童の健全育成に資する施設として、大きな役割を果たしてきたと評価している。しかしながら、現在の限られた施設・スペースでは、増加している乳幼児親子や小学生の学童クラブのニーズ等に対応することは困難である。このため、区は、区立施設再編整備計画に基づき、児童館の機能のうち、小学生の学童クラブや放課後等の居場所は、区立小学校施設に移転するとともに、機能移転後の児童館施設を改修して、乳幼児親子を主たる利用対象とする、子ども・子育てプラザを整備するなど、児童館再編の取組みを丁寧かつ段階的に進めている。こうした取組みにより、従来の児童館のときと比較して、学童クラブの受入れ数が拡大したことに加え、全体として、小学生の放課後等居場所事業を利用する児童や、子ども・子育てプラザにおける乳幼児の利用も増えているなど、多くの区民の期待に応えることができた。今後の児童館再編においても、これらの実績を踏まえ、引き続き、時代の変化を的確に捉え、児童館の機能を継承・発展させるよう、着実に取り組んでいく。

Q2放課後等居場所事業は、基本的に専用の場所はないが、専用の場所を設けなかった経緯について確認する。また、今後も設ける考えはないか伺う。

A2同事業を小学校内で実施するにあたり、放課後等に登録児童が集まる拠点スペースは、多目的室等を活用し、児童が運動したり遊んだりするスペースは、あらかじめ学校と調整の上、校庭や体育館、学校図書室、特別教室などを適宜活用している。このように、同事業のみの専用スペースを設けるのではなく、今後とも、各学校の実状に応じて、学校施設全体を教育活動に支障の無い範囲で有効活用していくという考え方により、実施していく。

Q3学校との連携について、人的体制や連携内容を具体的に伺う。また、現時点での課題は何か。子ども家庭部子どもの居場所づくり担当課長が教育委員会の子どもの居場所づくり担当副参事を兼務としているが、学校との連携においてどのような役割を果たしているのか伺う。

A3教育委員会事務局副参事を兼務する子どもの居場所づくり担当課長の指導のもと、本事業を統括・管理する子ども・子育てプラザ職員が核となって、当該校の管理職及び運営委託事業者と定期的な打合せを行い、活用するスペースの利用調整のほか、事業の実施状況等に係る情報共有を図っている。

Q4小学校内で実施することで、子どもの成長の糧に貢献するような視点で得られたメリットはあるか確認する。

A4この間の放課後等居場所事業を通して子どもたちの成長支援に対するリアルな状況については、個々の学校内で行っていて、それぞれのスタッフが個々の子どもたちの日々の成長を実感しているところかと思う。今現在、現実の具体的資料の持ち合わせはないが、今後、その点も整理して共有していきたい。

Q5学童クラブについては杉並区学童クラブの民間委託ガイドラインが策定されているが、放課後等居場所事業についてはそういったものはあるのか伺う。また、これまで株式会社を参入の対象としてこなかった理由は何か。今回、株式会社にも門戸を広げた経緯について確認する。

A5区が本年2月に策定した「学童クラブの民間委託ガイドライン」は、今後の学童クラブの民間委託を円滑かつ適切に推進するための基本指針として定めるとともに、これまで本区が参加を認めていた特定非営利活動法人、社会福祉法人および学校法人以外にも、他区における委託法人の種別が大きく広がっている実態等を考慮し、より多くの事業者から多様な提案を受けることができるよう、公募要領に盛り込む参加資格を「一定の実績を有する法人格のある団体」としたものだ。小学生の放課後等居場所事業については、現在、これまでの実績状況等を踏まえ、事業実施マニュアルを検討しているところであり、今後はこのマニュアルを基に、学校及び委託事業者と情報共有及び連携の促進を図っていく。

Q6国は放課後児童クラブと放課後子供教室の一体型の取組を進めているが、区は学童クラブと放課後等居場所事業を、それぞれを別の事業として取組んでいるのはなぜか伺う。

A6両事業について、区では、これまでの経緯等を踏まえ、別々の事業として実施しているが、より効率的・効果的な運営となるよう、同一の事業者に委託することとしている。

 再質問答弁 従来から児童館の中で学童クラブ事業があり、それとは別に学童クラブを利用しない子どもたちは一般来館と言う形でその施設を有効に活用してきた。今回、児童館の再編で地域にあまねく存在する区立学校の施設を有効活用するにあたり、これまで児童館で行っていたそれぞれの事業の環境を上手く継承していく考え方から、現在のように事業としては別々に行っている。しかし、基本的に同じ小学校の子どもたちが集まって交流する、遊ぶ取組みであるから、効率的・効果的に行っていくという観点から同じ事業者で一体的に運営している。

Q7放課後等居場所事業と学童クラブについて、区が委託先に求める内容、例えば、委託条件、職員の資格、職員の配置基準等に違いはあるのか伺う。

A7学童クラブでは、国の基準に基づき区の条例等で定める職員の資格及び配置基準等を公募要領に明記しているが、放課後等居場所事業には国の基準等が無いため、公募要領には児童館における実績等を基にした職員配置を設定する一方、責任者を除き、職員の資格基準は設けていない。

Q8スタッフのスキルアップのための定期的な研修の義務付けなど仕様書に明記すべきと考えるが、実態はどうか確認する。また、目的に照らして事業の到達度を確認していく場が必要と考えるが区の考えを伺う。

A8委託事業者スタッフへの研修は、委託仕様書に基づき、法人が実施する研修が毎年平均で9回程度行われているとともに、区が主催する児童館職員等を対象とした各種研修への参加者数も増えている状況にある。今後とも、こうした状況把握に加え、委託契約に基づく年2回のモニタリング等を適切に実施し、事業の改善・充実を図ってまいりたい。

Q9既存4校の放課後等居場所事業の直近の登録人数を伺う。また、一日の利用数は平均どのような状況か。再編前の児童館と比べ、和泉学園では約2.2倍、杉二小では約1.4倍に増加していると聞いているが、今もその傾向は続いているか伺う。

私立や国立学校に通う児童も対象となっているが利用実態はあるか。あれば、その登録人数も伺う。

A9現在、同事業は4校で実施しているが、本年度の登録児童数は、杉並和泉学園で575名、杉並第二小学校で432名、桃井第二小学校で352名、桃井第五小学校で386名となっており、その中には国立・私立との学校に通う児童が合計58名含まれている。また、これら4校では、従来の児童館の時と比較して、平均1.5倍となる、多くの児童が利用している。

Q10子どもが放課後の自由な時間を思い思いに過ごすことが重要である。スタッフはどのような点を重視して子どもたちに接しているのか伺う。

A10現在、同事業を委託している事業者のスタッフとも共有し、日々の運営の中で児童が思い思いに過ごすことが出来るように配慮するほか、集団で遊ぶ際に高学年にリーダー的な役割を担ってもらうなど、運営上の工夫等に努めている。

Q11障がい児等の利用はどのように対応しているのか。また、学校になじめない子は放課後等居場所事業の利用が困難なため、子ども・子育てプラザにおいて受け入れることとなるが、その実態はあるか確認する。

A11障害のある児童の利用については、児童の安全を考慮し、保護者のご協力を得て、適宜参加いただいている。また、学校になじめない児童はこれまでも答弁している通り、必要に応じて、子ども・子育てプラザ等で受け入れている。

Q12保護者との関係づくりやボランティア参加、地域の子育て支援団体等の協力などはどのような状況か伺う。

A12同事業に係る保護者との関係づくりは、児童の送迎をする保護者に対する個別の声かけのほか、毎月発行する放課後等居場所事業のお便りを通して、実施状況等をお知らせするとともに、ボランティア参加の協力を依頼している。同事業の中で実施している本の読み聞かせや運動プログラム、お祭り等のイベントにおいては、保護者によるボランティアのほか、地域の子育て支援団体等の協力を得て、実施するよう進めている。

Q13今後、放課後等居場所事業を進めていく際には、計画を出す前に、運営等について、児童館利用者等の地域と話し合いを持ち、一緒になって考えていく場が必要だと考えるが区の見解を伺う。

A13これまでも、計画案の公表段階で地域説明会等を行っているが、今後も、当該校のPTAや学校支援本部等の方々の意見をお聴きしながら、円滑適切な事業の実施に向けて、丁寧に取り組んでいく。

Q14子どもの主体的な意欲がより育まれるためには、それぞれの子どもが自らやりたいことをして遊べる環境を整えることが必要だと考えている。今後、放課後等居場所事業を実施していくに当たっては、その視点をもちながら進めていただきたいが、区の見解を伺う。

A14ご指摘の点は区としても同様の認識であり、今後についても、児童一人一人の状況や思いを可能な限り受け止めながら、本事業を通して児童の自主性や主体性を育成に資することができるよう、取組んでいく。

 再質問答弁 子どもたちの自立性・主体性については、その認識は区と委託事業者と共有してこの間も取り組んでおり、区が主催する研修でもテーマに設定して共に考え合う等努めている。今後も指摘の自立性・自主性を育むことは重要だと考えるため、子どもたちの状況に敏感になりながら努めてまいりたい。