年頭にあたって ~地方政治に関わる者として~

あけましておめでとうございます

荻窪駅島で政策を訴える 奥田雅子(左)そね文子

平成が終わろうとしています。天皇はこの30年間に戦争がなかったことを評価していました。戦後73年、その半分近くの平成時代に戦争がなかったことは国民の努力によるものでした。しかし、この2~3年の安保法制に始まり憲法改正を模索する自民党の動きは、この平和を脅かす恐れがあると思えてなりません。

2018年は地球温暖化の影響か、災害の多い年でした。今なお窮状にある方々に対しお見舞い申し上げます。

また、地方政治に関わる者として、本当に辛い年でした。国会の様子は報道で知るのみですが、腹立たしい思いでいっぱいです。首相の答弁は「はぐらかし」、官僚の答弁は「でたらめ」、採決は数の力で「強行採決」。政治が数によるものだということは知っています。しかし、少数意見をどのように取り入れるかも立憲主義に基づく民主主義の根幹です。自民党は政権交代を経験したことにより、いっそう数の暴挙が進んでいると思います。

そしてこれが、選挙に行っても、どこに投票しても自分とはかかわりがないという政治不信を拡大させてしまっています。政治は弱者を救うはずですが、「ふつうの生活者」である自分には関係ない、自分が政治の恩恵を受けることはないと考えて、無関心となる。こんな状況が続けば現政権の思うつぼ。以前に「選挙へ行ってくれないほうがよい」といった首相がいましたが、まさにそうなっているのです。

弱者はお年寄りや低所得者だけではありません。中間層と思っている人の大部分は生活が厳しいのです。2人暮らしの30%、1人暮らしの50%は貯金がなく、全体の31%が年収300万円未満、45%が400万円未満です。弱者を助ける社会ではなく、弱者を生まない社会をつくらなければならないと思います。

本年4月には統一地方選挙があります。私たちは政治が誰にとっても自分事となるような活動をしてまいりたいと思います。本年もよろしくお願いいたします。

(杉並・生活者ネットワーク代表 藤田愛子)