税金の使い道が間違っている知事は即刻退場を!
まったくの茶番だったと言うしかない。6月6日、舛添知事の疑惑解明のため都庁で行われた、第三者弁護士との記者会見のことだ。
違法でないという結論は初めからわかっていた。東大法学部卒業の国際政治学者で厚生労働大臣も勤めた人が政治資金規正法について知らなかったとは考えられない。しかし、調査から分かったことはいかにも恥ずかしい。日本の首都の首長がこの体たらくでは本当に恥ずかしい。
今辞めさせたら4年後のオリンピック前に選挙となりそれはないでしょうと都議会はいうが、現状を引きずれば引きずるだけ都政がこの問題に終始し、次の課題に進むこともできなくなる。優秀な都政の役人であるから平常業務は遅滞なく進むだろうが、舵取りがいないのは問題だ。即刻辞めるべきである。
いや辞めさせるべきだ。それができないのなら都議会の責任になる。代表質問・一般質問、総務委員会、最後は百条委員会での質疑が重要だが、来年の都議選は舛添問題にどう対処したかも問われるだろう。舛添氏を知事候補として擁立した自公の責任は重い。
記者会見は政治資金に関してのものだったが、私が気になるのは、知事の都市外交である。東京都はロンドン市、ベルリン市、ローマ市、パリ市、モスクワ市、カイロ県、ニューヨーク市、サンパウロ州、ジャカルタ特別市、ニューサウスウェルズ州、北京市、ソウル特別市と姉妹友好都市を結んでいる。知事は都市外交をやるのだと胸を張っていたが、国対国の外交とはおのずと違ってくる。
問題となっている外国視察は、要人との会見が必要なときのために高級スイートの宿泊が必要といっているが、実際はアポイントがきちっと取れずに出かけて行っているのだろう。アポイントが決まっていれば、急に要人が訪ねてくるはずもなく、単なる物見遊山であることを露呈しているとしか思えない。都庁の役人もそこまで厳しく言い切れなかったのか。それが問題だ。
ことほどさように税金の使い道を全く間違っている知事には即刻退場いただきたい。
(元都議会議員 藤田愛子)