子宮頸がんワクチンで杉並区の少女に重い副反応  問題多い定期接種化

「予防できる唯一のがん」としてワクチン接種の法定化が予定される子宮頸がん。3年前より無料接種を始めていた杉並区で、重い副反応に苦しむ中学生がいた。生活者ネットの曽根文子が議会でこの事実を質し、区は独自の救済を発表した。だが死亡例もあるワクチン接種は副反応以外にも問題が多い。

発端は、杉並・生活者ネット事務所にかかってきた電話だった。区内に住む女性は、娘が子宮頸がんワクチン「サーバリックス」接種による副反応に苦しんでいると述べ、昨年6月議会の答弁が「事実と違う」と伝えてきた。曽根の「副作用の報告はあったのか」という質問に対し区の答弁は「重篤な事例報告は受けていない」というもの。ところが、この中学生は2回目の接種直後から腕のしびれに襲われ、全身の痛みにひろがった。歩行困難で車いす使用となり、1年3か月も学校に行けなくなってしまった。

このワクチン接種について、以前に私も議会で副作用に関する質問をしている。杉並区が国の助成開始前に自前で無料接種を導入した後、総務財政委員会で「事故を含め問題などは起きていないか」との質問に対し「一部腕のはれとか痛み等の事例は報告を受けているが大きな問題ではない」と区は答えている。だがこのときすでにこの中学生は接種後の副反応で通学できない症状にあった。

3月7日の区議会予算特別委員会でこの問題を明らかにした翌日、報道各社の取材が殺到した区は救済制度の設置を打ち出した。任意接種への対応としては異例のことだ。

事実を隠した議会答弁は論外だが、最も問題とすべきは安全性だ。一般的にどんな予防接種も副反応は不可避とされるが、サーバリックスは その発生率が高く、インフルエンザの約10倍。すでに全国では984件の事例が報告されているばかりか死亡例もある。

しかもこの薬剤は臨床試験の終了を待たずに国が導入を決めた経緯があり、治験が不十分であった疑問が拭えない。がん予防効果についても、「期待されるものの実際に達成されたという証拠は未だなく」と厚労省の関係機関が報告書で述べている。

つまり安全性、予防効果いずれについても確証がないままに「政治的に」導入された薬剤ということだ。法定化すれば莫大な公費が投入され、自治体は接種を勧奨する義務を負う。ターゲットは十代の少女たちだ。正しい情報提供が不可欠であり、子宮頚がん予防策としては、検診と性教育の充実こそ最優先されるべきだ。(杉並区議会議員 小松久子)