「容器包装リサイクル法」は容器包装ごみを減らすため1995年に制定された法律ですが、びん、缶をはじめ容器包装プラスチックもリサイクルは進んだものの、ごみは減っていません。
この法律のどこが問題なのか。自治体がリサイクル費用の85%を負担するので、資源回収に一生懸命取り組む自治体ほど費用がかさむ一方、容器を作ったり、使ったりする事業者は負担が15%と軽いため、リサイクルするより使い捨ての容器を使ったほうが安くてすむことになり、減るどころか埋め立てごみがかえって増加する結果になったのです。これを止めるためには、リサイクルの経費を100%事業者の負担とすることで、事業者が本気で使い捨て容器の発生抑制に取り組むことが必要だと考えます。
ごみを減らすための「3R」はリデュース(発生抑制)、リユース(再使用)、リサイクル(再資源化)の順に進めるのが効果的です。リサイクルだけがんばっても本当に減らすことはできません。2013年はこの「容器包装リサイクル法」改正の年に当たります。改正項目のなかにリデュース、リユースの「2R」が進む市民案を提案するため、いまから署名を集めることになったのです。
さて、街での反応はどうでしょう?「ごみを減らすための署名活動です」と声をかけると「もうやっています。マイバッグを持っていますから」とか「いつもちゃんと分別してごみを出していますよ」という言葉も多く聞かれました。
杉並区ではレジ袋有料化の条例ができて、マイバッグを持参する人が増えています。そういう方には「その輪を全国に広げるために国に働きかけるんです」というと署名をしてくださいます。ちゃんと分別しているという方には、リサイクル費用の85%を自治体が負担するため、杉並区では容器包装プラスチックのリサイクルに年間7億円以上の税金が使われていることを説明し、事業者に責任を持ってもらうということを説明すると賛同してくださるのです。
ふだんからマイバッグを持ち、ごみに対する意識の高い方が多く、3日間で多くの署名を集めることができました。目標は11月中に6000筆ですが、これに取り組む仲間を増やし、地道に回りに声をかけていこうと思います。 杉並ネット政策委員 曽根文子