テレビ報道の役割とは

映画「グッドナイト&グッドラック」を観て

連休中に“放送の良心”としてアメリカ国民に愛された、エド・マローの生き方を描いた「グッドナイト&グッドラック」を観た。テレビ報道がどうあるべきかを説き、1950年代に赤狩りと称してすべて右へならへを実行させようとするマッカーシー議員の行動を真正面から批判し、時の権力者に立ち向かった男たちの真実の物語である。映画としてはもう一つ突っ込みや次はどうなるのだろうかという、ハラハラドキドキはなかったが、現在のバラエティーばかりのテレビ番組を苦々しく思っているものにとっては、溜飲の下がる内容であった。
チワワでおなじみの消費者金融アイフルが強引な取り立てなどを繰り返しているとして、店舗によって違いはあるものの、5月8日から6月1日まで業務停止となった。「お金」がすべての社会風潮はおかしいとホリエモンを逮捕しておきながら、高金利でグレー部分の多い消費者金融をテレビのスポンサーであるからといって野放し状態にし、誰でも簡単にお金が借りられますよとテレビコマーシャルはひきもきらない。また、小泉政権の劇場型政治をワンフレーズでこれでもか,これでもかと表面だけ伝えるテレビの役割とは何であろうか??? 骨のある報道を望みたい。

               杉並・生活者ネットワーク代表
                       藤田 愛子