AIと一緒につくる未来を考えたー「AIで社会はどう変わるのか」

杉並・生活者ネットワーク9月のお話サロンは「AIで社会はどう変わるのか」、清水弘道さんによる学習会でした。

清水さんは荻窪で看板屋さんを営む4代目、インターネット関連の業種でもなければAIの専門家でもありません。でも都立専門学校での「サイン・ディスプレイ科」講師や野外広告の業界団体での活動の中で、AIは清水さんにとって欠かせないツールとなっているようで、プロではない立場で、AI初心者の私たちの身近なところから話をしてくださいました。

AIの正体を知ること、暮らしにどうかかわるのか理解すること、AIのある社会のこれからを考えること。この3つの柱に沿って話は進み、AIが社会のすみずみに浸透し活用がひろがっていることに気づかされました。

しかし急速に性能が進化し便利さが増大する反面、コントロールするしくみがない中で問題も生じています。対話型AIに依存する子どもが増えているという報道がつい最近あったばかり。生成AIのフェイク情報と現実の区別がつかなくなり犯罪を引き起こすおそれも。私がイヤだなと思うのは、AIが大量の電力を消費し「だから原発が必要だ」という論がまかり通っていることです。

この点は重大な課題として注視し続けていこうと思いますが、未来は不安ではなくAIと一緒につくる、というこの日の着地点には希望も見え、参加者たちは共感したところです。(杉並・生活者ネットワーク事務局長 小松久子)