環境優先のまちづくりを
アメリカのジャーナリスト、トーマス・フリードマンのNYタイムズへの寄稿を読んだ。2020年の大統領選挙の争点について書かれている。
トランプ氏は経済、社会問題、移民を取り上げ、一方の民主党は所得格差、民主社会主義、トランプ氏の人格を取り上げる。しかし、重要な争点が眠っていると確信しているという。それは「母なる自然」だというのである。
今年の異常気象は日本のみならず世界各地で起きている。豪雨や干ばつ、激しい山火事、スウェーデンでの森林火災、北極圏北方での8月の気温が30度に達したという。民主党は「四つのゼロ」を軸に戦略を構築すべきとのべている。電力網の脱炭素化、排ガスゼロの車、エネルギー収支ゼロの建物、廃棄物ゼロの製造業を提案すべき。これこそが労働者階級と米国の安全保障の強化を可能にする、としている。
翻って、日本の環境政策はいかがなものであろうか? 再生エネルギーを提案しても、電力の主たるものは原子力に委ね、送電線の開放も一向に進まない。廃棄物に関しても杉並区民のごみは減り続け、一人当たりの排出量は7年連続で23区最少の実績があるとはいえ、さらなる大胆な削減でゼロに近づけることが必要だ。プラスチックゴミもしかり。企業優先の話しか聞こえてこない。
来年4月は統一地方選挙がある。ここへ向けて、生活者ネットワークはこれまでも環境優先の社会へとしてきたが、もう一段ギアをあげて徹底的に環境政策を掲げたいと考えている。(杉並・生活者ネットワーク代表 藤田 愛子)