そのような中「原発」というテーマで住民投票を実施し、東京、大阪、静岡で市民自ら原発の賛否を問おうという動きが始まっています。この運動を進めているのは市民グループ「みんなで決めよう『原発』国民投票」の会。事務局長の今井一(はじめ)さんの説明会に11月3日参加しました。
なぜ、「国民投票」ではなく「都民投票」なのか。都民は東京都の主権者、大量の電力消費者、そして電力会社の大株主である東京都の住民です。「原発のゆくえ」という重要な案件を国、電力会社、立地先の自治体の判断だけで決めるのはおかしい。これに関与する責任と権利が都民にはあります。責任を果たしたいと思います。
都民投票を実施するにはそのための条例を作らなくてはなりません。そしてその条例の制定を都民から都知事に請求するには、都の有権者約22万人以上の署名が必要です。署名集めは12月1日からスタートし期間は2カ月以内。「請求代表者」を20〜30名、その「請求代表者」から委任されて署名を集める「受任者」を多数募集しています。この運動は友人、知人に署名を勧める「受任者」がどれだけ集まるかで成否が決まります。まだまだ足りません。どうぞ手を挙げてください。
「署名を集めてくれませんか?」「署名してくださいませんか?」と呼びかけるのには勇気がいります。でもみんな原発のことをいろいろ考えています。表わさないだけ。話しかけ、働きかけることによってレスポンスがあり、人とつながるのは嬉しいことです。
11月12日(土) 「原発」都民投票直接請求 キックオフ集会 17〜19時30分YMCAアジア青少年センター(水道橋駅徒歩5分)
12月1日からは連日、東京のあちこちで同時多発的に署名活動を展開します。どうぞご参加ください。
詩人の谷川俊太郎さんは杉並在住で、阿佐谷南の杉並ネット事務所付近でときどきお見かけします。「原発国民投票」賛同人でもある谷川さんからのメッセージを以下紹介します。
国民投票かあ、新鮮だなあ、ワクワクするなあ。これは原発テーマのドラマだ。お金もかかるだろうし、裏工作もいろいろあるだろうけど、ひとりひとりが組織を離れて本音を言えるチャンスだよね。善かれ悪しかれ私たち日本人の意識(と意識下)が試されると思う。
(杉並・生活者ネット事務局長 塚原 彩子)