第1回定例会代表質問  2012.2.15 小松久子

「生活者ネット・みどりの未来」を代表して、「平成24年度予算の編成方針とその概要」について質問をいたします。

 日本がかつて経験したことのない、大地震と津波に加えて原子力発電所の爆発事故という二重・三重の打撃を受けて、もうすぐ1年になろうとしています。

 昨年、区議会第1回定例会の最終日、暫時休憩中に突然あの地震が起こり、しばらくして会派控室のテレビ画面に映し出されたのは、黒い巨大な舌のような津波が田畑や街並みを舐めるようにさらっていく映像でした。まち全体ががれきと化し、死者・行方不明者は19千人に上っています。その後の、日本中が深い喪失感に覆われ、原発事故の恐怖にふるえるだけだった段階はひとまず超えはしましたが、あの日から社会のありようが変わったと感じている人は少なくありません。

 東京都副知事の猪瀬直樹氏は「災害の後」すなわち「災後」という言葉を提唱しています。「これからは『戦後何年』ではなく『災後何年』と意識的に言うべきである。そうすることでこの国は変わる」と記しており、なるほどと思います。政治家、ジャーナリスト、作家、音楽家、あらゆる表現者、宗教者、教育者…などすべての職種、階層の人びとがこの状況を受け止め、自己に引き寄せて思索を巡らせ、あるいは考察しています。

 そして原発を巡っては、安全神話が完膚なきまでに崩壊したいまもなお推進策を脱却しようとしない政府の姿勢に、国民は不信の念を募らせています。そのうえ、沖縄の米軍基地問題や八ッ場ダム建設、官僚の天下り、子ども手当、ワーキングプア対策などの公約違反は、政権交代に期待した国民の失望をこの1年でさらに大きくしてしまいました。

 経済評論家の内橋克人氏は、「現在台頭しているのは、強い力を持つ者による『上からの革命』を渇望する空気」であると、いまの状況に警鐘を鳴らしています。しかしそのあとで、歴史上「上からの革命」がよい結果をもたらしたことはなく、現在必要なのは「政治不信」を乗り越えた、草の根の力の結集ではないか、と述べています。市民の力を束ねることが希望につながる、という考え方に共感します。

 それでは本題に入ります。一部、他会派の質問と重複するものもありますが、重ねてのご答弁をお願いいたします。まず大震災に関連して、被災地支援、復興支援についてうかがいます。

 区長は、大震災を経た今ほど基礎自治体の役割が問われているときはない、として、基礎自治体の重要性に対する認識を新たにされたことを述べておられます。改めて、区長の考える基礎自治体の使命と役割とは何か、最初におうかがいします。

 2点目です。区長は、被災した南相馬市を支援する関係自治体の構成による「自治体スクラム支援会議」を立ち上げ、自治体間の連携によるスクラム支援に率先して取り組んでこられました。その経験から、現行の制度やしくみにおける問題を国への要請につなげておられます。その後の改善に向けた国の動きはいかがでしょうか。

 3点目。さらに、今後、被災地支援、復興支援として区が優先的に取り組むべき課題は何と考えておられるのか。

 そして4点目は、人的支援についてです。被災地の行政事務などについての支援を、当区の職員を派遣することで行ってこられたことを評価しています。人材支援は、今後も形を変えて続けていくことが望まれます。またその経験が今後の相互交流や杉並区にとっても生かされるよう、一連の活動について一度総括されてはいかがでしょうか。おうかがいします。

 続けて、隣接自治体との連携についても、ここでおたずねします。武蔵野市とは先ごろ災害相互援助協定を結んで新たな取り組みが始まっています。区長は隣接自治体との連携を図る、とされていますが、災害に限らず、他の隣接自治体である練馬、三鷹、世田谷、渋谷、中野ともさまざまな連携協力するしくみをつくるということでしょうか。うかがいます。

 災害対策として、区立小中学校周辺の不燃化促進のための建て替え助成を打ち出されました。地震の際に想定される火災への思い切った対応策として注目されます。併せて木造密集地域対策についても言及しておられますが、具体的にはどのようなことか、お示しください。

 ただ、助成があるからといってすぐに不燃化の申請があるとは限らず、区からの働きかけも必要と考えます。難しい問題ですが、まちの不燃化をどのように進めていかれるのか、うかがいます。

 今回の災害では岩手県大槌町で首長と、町役場の職員の4分の1が死亡または行方不明となりました。職員が急激に減ってしまうと、行政事務の処理が滞るだけでなくさまざま支障がおきることが想像されますが、自治体のリーダーが亡くなるとその地域の復興に大きな遅れが生じることは、17年前の阪神淡路大震災でも指摘されていました。

 自治体の首長や職員には生き延びていただかなくてはなりません。区長も、ここにおられる理事者のみなさまも、ご自身の生き延び対策について、ぜひ真剣に考えていただきたいことを、この際申し上げておきます。

 さて、今般示されている予算の考え方の根幹は、申すまでもなく今議会に諮られている基本構想と総合計画です。一昨年12月に基本構想審議会が設置されて区長の諮問を受け、以来1年強の議論をへて今回の議案に至っているわけですが、私も委員の一人としてこの間参加できたことは、得難い経験でした。基本構想の内容については、特別委員会が設置されますので具体的な議論はそちらでと思いますが、この策定のプロセスについて確認しておきたいと思います。

 基本構想審議会答申(素案)と総合計画(素案)のパブリックコメントがほぼ同時期に行われました。総合計画は10年後のビジョンを描く基本構想にもとづいて策定される「行政の計画」であるのに、ほとんど同時進行という形になったのは、パブコメの時期になって区民を混乱させたことは否定できません。区民にとっては、同じようなことが書かれた基本構想と総合計画は、ただでさえその違いがわかりにくいうえに、基本構想が未確定であり未答申のうちに行政計画が示されたことは、私自身審議会のメンバーでありながら、区民に納得できるように説明することが困難でした。

 そもそもこのスケジュールの立て方自体に無理があったのではないでしょうか。ほぼ同時並行で進めなければならなかったのはなぜか。いま一度うかがっておきます。

 昨年第1回定例会の一般質問において、私は基本構想づくりの過程で、市民参加の新しい手法として、ドイツの「プラーヌンクスツェレ」という、住民基本台帳からの無作為抽出による市民討議を実施することを提案いたしましたところ、6月にさっそくその手法を採り入れていただき区民意見交換会が開催されました。

 「プラ―ヌンクスツェレ」の日本版ともいえる市民討議会は、まんべんなく多世代の参加が期待できること、少人数グループで討議することにより合意形成しやすいことなどに利点があり、他の自治体でも導入が拡がっています。当区では初めての試みでしたが、この手法を採用したことにより、区民の関心や参加の意思を引き出した、など得たものは多く、このような方式を今後も取り入れていくべきと思います。

 ただ、それが基本構想にどのように反映されたか、という視点からの検証が必要だと考えます。活動団体からの意見募集もされ多くの団体意見が寄せられましたが、これも構想への反映がされたのかどうか。ひとつには審議会において検討するだけの十分な時間がなかったと思いますが、意見を寄せた団体になんらかの返事を返すなど対応すべきではないでしょうか。これらのことをふくめて、区長の認識とお考えをうかがいます。

 基本構想審議会での議論で私がとくに印象に残っているのは、「多心型まちづくり」という言葉です。審議会では、この言葉が頻繁に使われ、区長の予算編成方針にも記載されていますが、具体的なイメージはどのようなものでしょうか。また他の都市の例など、見本とする事例があればお示しください。

 まちづくりに関連してあと2点ほど、うかがいます。

 荻窪駅周辺のまちづくりについては、区長の公約でもあり並々ならぬ意欲をもっておられることは存じておりますし、また区民にとっても注目度の高いテーマです。地元の協議会設置を考えておられるようですが、それもさることながら、区内最大の交通結節点ともなれば、地元以外も含めた区民の声が反映されるようなしかけがほしいところです。

 先ほども述べた、住民基本台帳からの無作為抽出による区民の参加で討議する市民討議の手法をここで採り入れることを検討されてはいかがでしょうか。おうかがいします。

 人口減少が確実に迫っている状況にあって、税収が増えることを前提に今後の社会を想定するのは現実的ではありません。基本構想で言われている「よりいっそう質の高い住宅都市」として発展していくことは、たいへん困難な舵取りが必要となります。区長として、覚悟のほどをうかがいたいと思います。また「質の高い住宅都市」とはどのようなまちなのか、見解をおうかがいします。

 基本構想審議会では、「協働」の考え方について一定の整理がされたと考えています。それを受け、区長も協働推進の基本方針を定めるとおっしゃっています。協働のあり方について、「区と区民の対等なパートナー関係が築けているか」という視点からこれまでの区の取組みを総括し、原点からとらえ直すことが必要と考えますが、いかがでしょうか。区長の認識をうかがいます。

 ここで、減税基金制度の廃止について述べておきます。そもそもこの制度は、将来の減税のために予算を切り詰めるという設計に無理がありました。廃止議案についての議論は別途、委員会の場でされるものと思いますが、廃止は歓迎するところです。ここでは、手続きの進め方について、減税基金条例にそって行われたのか、確認したいと思います。また、今後の廃止に向けたスケジュールをうかがいます。

 ところで、入札に総合評価方式を導入することや公契約条例の策定を含めて、契約制度のあり方の見直しをこれまで再三求めてきました。ようやく区は庁内に契約制度検討委員会を設置し、昨年12月に報告書を提出されました。この内容で十分とは思いませんが、一歩前進と受け止めています。報告書に対する区長の評価はいかがでしょうか。また、この検討結果をどのように施策化するのでしょうか。

 うかがって、自治と分権という観点から、以下、何点か質問いたします。

 まず、都区制度に関連してうかがいます。区長は、都政に長くかかわった経験から、都と区の関係がどうあったらよいとお考えでしょうか。区の自治権拡大の進み方はいまひとつと感じていますが、区長は自治権の拡大が進まないことについてどのような見解を持っておられるのか、うかがいます。

 併せて、「大阪都構想」について区長はどのような見解をおもちか、お聞かせください。

 都区の事務事業見直しについて、区長は具体化に向けた協議が必要な時期にきているとして、児童相談所を例に挙げておられます。児童相談所の区への移管は時間の問題であり、具体化が待たれます。

 昨年明るみに出た、杉並区内の養育家庭に里子として委託された3歳の女の子の死亡事件は、暴行による疑いがもたれています。日常的な虐待が背景にあったことも疑われていますが、区は関与の枠から外れており、死を未然に防ぐことができませんでした。

 東京都児童福祉審議会において事例検討がされ、このほど出された報告書では、今後の改善策として養育家族への地域のフォローが求められています。地域に暮らす子どもの命と権利が第一優先として守られるために区の積極的関与が必要であり、児童相談所の機能を区が担うことを具体的に検討すべきではないのか。お考えをうかがいます。

 子どもの話題が出たところで、民主党政権の子ども・子育て新システムに関連しての質問です。私は子ども・子育て新システムには期待する部分もあり、その進捗に注目してきました。先ごろようやく最終案が公表されましたが、財源としての税制改革をはじめ、前提となる基盤整備はいまだ不十分な状況です。区長は子ども・子育て新システムについてどのような見解をお持ちか、おうかがいします。

 なお、今回あらたに「(仮称)次世代育成基金」創設を予定されています。この提案に至った経緯とその意図は何か、うかがっておきます。

 「(仮称)次世代育成基金」の背景には子どもをとりまく貧困問題がある、ということだと思います。じっさい、就学援助を受けている子どもの割合は小学生の20%、中学生の30%にのぼります。親の貧困ということです。当区でも貧困が拡がっていることは生活保護費の増大からも明らかですが、受給者ではない勤労者の中にも実質的には貧困状態にある区民は少なくありません。当区における貧困問題についての区長の現状認識と解決策について、見解をうかがいます。

 高齢者施策については、ここでは1点だけおたずねします。南伊豆健康学園廃止後の跡地に特別養護老人ホームを建設する方向で検討がされていましたが、法の壁により実現困難となっている旨の区長の執筆記事が昨年10月の東京新聞に掲載され、心配する区民の声も聞くところです。この間の経緯と、今後の見通しについて、うかがいます。

 南伊豆健康学園が、健康に問題のある子どもや不登校の子どもへの対応など、福祉的な場として果たしてきた役割を、これまでと違う形で担う取り組みが提案されていることを評価したいと思います。これが十分に機能するためには、杉並区が積極的にすすめてきた、教育と福祉の連携をさらに深めていくことが求められると考えますが、いかがでしょうか。区の見解をうかがいます。

 つづいて、保育施策に関連して2点ほどお聞きします。まず待機児問題についてです。毎年推移する待機児に対し今回は家庭福祉員等の大幅増とのことですが、これまで、その都度緊急的に対応してきている感があります。保育サービスはいろいろある中から保護者のニーズによって選ぶことができれば望ましいわけです。国の子ども・子育て新システムの動向を当然視野に入れながら、長期的な見通しをもつべきではないのでしょうか。これが1点目。

 そして2点目です。認可外保育所の中にも良質の保育が行われている施設があります。いわゆるベビーホテルと呼ばれる、子どもの利益よりも営利目的でしかも劣悪な保育環境にあるような保育所とは違って、東京都の認可外保育施設指導監督基準を満たす事業所のことです。このような施設に対しては、区が定期的に事業評価を行うことを前提に、認可保育所と同等の補助対象としてもよいのではないかと思います。いかがでしょうか、おうかがいします。

 発達障がい児への対応についてです。早期からの特別な支援が求められる発達障がい児を、早い時期に見つけ出し専門機関につなげるしかけができないものかと思い、毎年要望を出してきました。「あそびのグループ」はそのような取り組みとして期待するところです。どのように進めようとされているのか、スケジュールを含め具体策をお示しください。

 基本構想審議会では、子育てや教育に関する部会において、「子どもの成長と学びへの切れ目のない支援」あるいは「学びの連続性を重視」というように、「切れ目のない」「連続性」というキーワードが繰り返し語られたことが印象に残っています。障がいや発達障がいなど、特別な支援を必要とする子どもたちにとっては、よりいっそう重要な意味をもつ視点だと思います。その意味で、早期からの支援につなげる「あそびのグループ」と同様に、学齢期を終えた後の特別な支援ができるような体制もまた、求められていることを指摘しておきます。

 学校教育に関しては、ここでは学校司書について、1点だけの質問にとどめておきます。学校司書の全校配置がついに実現しようとしていることに、素直に感慨をおぼえます。以前より指摘してきたことですが、司書を受け入れる学校への支援や司書同士のネットワークづくりなど、本格的な体制整備に力を尽くしていただきたいと考えます。区のお考えはいかがか、おたずねします。

 司書が存在することで学校図書館が魅力的な「居場所」としての面を見せ始めたのと同様に、中央図書館でも、あかちゃんと母親の、また不登校の子の「特別な場所」として新しい発想による取り組みが展開されることは、楽しみです。これからさらに、市民のアイデアも採り入れて図書館の潜在的魅力が開発され育てられていくことを期待します。

 文化・芸術振興について調査・審議する機関の設置を考えておられるとのことです。ここで思い出すのは、基本構想づくりに向けて出された区民意見や団体意見の中にも文化・芸術に関するものが見られたことです。それらも参考にすべきと考えます。いかがでしょうか、うかがいます。

 交流自治体円卓会議についても、1点おたずねします。すべての交流自治体の関係者が一堂に会した円卓会議の開催をお考えのようですが、市民レベルでもそれぞれの自治体の住民同士が訪問しあう、とくに杉並区民が地方都市を訪れて農業体験ができるようなしかけができないか、と前区長にも申し上げました。進めておられるともうかがいましたが、区長のお考えはいかがでしょうか、おうかがいします。

 特別会計に関しては、このたび「中小企業勤労福祉事業会計」を新設されるとうかがいました。その経緯について、確認したいと思います。お示しください。

 地域エネルギービジョンを策定されるとのことです。これに関しては、ぜひともうかがっておきたいことがあります。福島原発事故以来、「脱原発」は大多数の区民の共通認識であり、区長もわが会派の質問に答えて「再生可能エネルギ―の普及拡大を図り可能な限り原発を抑制していくべき」と、明確に脱原発の意思を表明されています。

 カタログハウス創業者の斎藤駿(すすむ)氏は「企業も一つの人格」と述べ、「社会的責任として脱原発か、要原発か、分からないのか、きちんと意思表示すべきです」と訴えています。これに倣えば自治体も当然一つの人格です。地球温暖化対策と併せ「脱石油」かつ「脱原発」をしっかりと打ち出すべきと考えます。区長の見解はいかがか、お聞かせください。

 杉並区の意思が「脱原発」であれば、区が電気を購入する際は「原発でつくった電気は選ばない」、つまり、東京電力以外の電気事業者から購入すべきではないでしょうか。まして、東電は4月から大口契約者向けの電気料金値上げを発表しています。

 まさにいま、隣の世田谷区や足立区をはじめ、電気事業者を入札によって決めようとする自治体が相次いでおり、自治体の「脱東電依存」が今後さらに拡がっていくことはまちがいありません。このような状況について区長のご意見をうかがいたいと思います。また杉並区でも検討すべきではないのか、あらためてうかがいます。

 福島第一原発の事故を受けて、「脱原発」を求める市民の思いがインターネットを通してつながり、この1年間で自然発生的に多くのデモ行動を生んできています。杉並においても、昨年、高円寺の名を全国的に有名にした若者中心のデモ行進が行われ、近々区民主体のデモが実施されようと企画されています。これは日本だけのことではありません。昨年春のエジプトの民主化運動がその先駆けとなり、ニューヨークの反格差デモに連なる、世界的な潮流と言うことができます。このような大きな動きについて、区長はどのような感想をお持ちでしょうか。おたずねします。

 いま、直接民主主義のひとつの実践として、原発稼働の是非を問う住民投票の実施を求める市民の動きが、世論をつくりつつあります。東京における「原発都民投票」実現のための条例制定を求める直接請求に必要な署名を集める活動が、この間に選挙が行われた小金井、府中、八王子の各市と三宅村を除いて29日までで終了し、目標とした30万筆を超える状況といわれています。

 生活者ネットワークもみどりの未来も、志を同じくする一市民としてこの活動に参加してきましたが、このような市民の活動は貴重なものであり、その結果が尊重されるべきであることは言うまでもありません。またそのような市民活動そのものは大いに推進されるべきと考えます。いかがでしょうか、区長の見解をお聞きします。

 直接請求の手続きは、署名時期が後れた先ほどの地域で締め切られた後、東京全体の署名簿を都選挙管理委員会に提出し、最終的に都知事に提出されるのは5月下旬とみられています。それから20日以内に知事は意見書を付けて議会に諮らなければなりません。報道によれば、石原知事は住民投票の実施条例を「作れるわけがないし作るつもりもない」と述べていますが、条例制定の可否を決めるのは都議会であって知事ではありません。

 また、直接請求は自治法に基づいて行っているものですから、「条例を作れるはずがない」という発言は、主権者である都民を見下しているだけでなく、失礼ながら制度をご存じないと思わざるをえません。私たち「生活者ネット・みどりの未来」は、「だいじなことをみんなで決める」ことの実現のために、知事の暴言にひるむことなく、市民とともに最後まで力を尽くしてまいりたいと思います。

 このことを最後に述べまして、「生活者ネット・みどりの未来」の代表質問を終わります。