セミの羽化を見守る子どもたちの歓声が

「光を当てないで!」「そーっと、そーっと見るんだよ」

夏の恒例行事、地域協議会主催の「善福寺生き物しらべ」に参加しました。これまで、善福寺川の最上流に入って川の生き物を観察したり、まわりの畑や林にいる昆虫などを調査してきましたが、今年は、目先を変えてセミの羽化の観察会を行うことに。場所は都立善福寺川緑地公園です。

公園内の木々に抜け殻がたくさんついているのを見つけた子どもたちは、「あっ!ここにあったよ!」「あっ!こっちにも」と、最初は抜け殻を夢中で集めていましたが、あまりの多さに、「拾っても、拾ってもきりがないよ〜、助けてくれ〜!」と。

講師の先生に、スライドを見ながら次のことを教えてもらいました。
◆セミは世界で約2000種、日本には32種類いると報告されている。
◆幼虫は7年間土の中にいると言われているが、3年〜17年いるという話もある。正確なことはわからない。
◆羽化した後、1〜2週間生きるとされるが、俗説で1か月ほどとも言われている。
◆東京でもクマゼミの声が聞かれるようになった。

どうも、セミについては、まだまだ解明されていないことが多いようです。
まわりが暗くなった7時過ぎ、羽化が始まった幼虫を見つけた子どもたちは、
「静かにして!そーっと、そーっと見るんだよ」
「光を照らさないで。セミがかわいそう」
じーっと羽化を見守る子どもたちの目は、すっかり「親」の目に。
セミの羽化を通じて、命のはかなさとともに、命を大切にすることを学ぶよい機会になりました。この日参加した子どもたちのそのまた子どもたちにも、セミの羽化を見せられる環境をつくるのは私たち大人の責任かな、と思いました。

今日も暑い!今日もセミの鳴き声がシャワーのように降り注いでいます。
区議会議員 市橋綾子