「香害」そのニオイの正体を知る

2018年11月11日 21時44分 | カテゴリー: 環境

11月3日、『香害』というタイトルの本の著者であり杉並在住のジャーナリスト、岡田幹治さん(写真中央)を講師にお招きして学習会を開催しました。

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テレビや雑誌の広告で盛んに宣伝される消臭スプレーや柔軟剤、芳香剤などの香料によって体調不良を引き起こす「香害(こうがい)」の問題が、最近知られるようになってきました。消費者団体が昨年「香害110番」を設置したところ200件を超える苦情が寄せられたそうです。

杉並・生活者ネットワークが今年7月、広報『生活者ネットすぎなみ』紙を利用して行ったアンケート調査でも、「小学生が強い香りを振りまいていて心配になる」「電車の中でシャンプーの匂いに目がチカチカする」「この問題をぜひ取り上げてほしい」など約30通の回答がありました。そこで企画したのが「香害」の学習会です。

香り付き商品はここ10年ほどで急増、「ニオイ気にしすぎ社会」になったことでさらに拍車がかかり、文房具や洋服にまで匂いをつけ香りの空間演出(アロマサービス)も増えているといいます。健康被害が重症化するケースが急増しているにもかかわらず国は「因果関係が不明確」として「対策必要なし」の態度を変えていません。

杉並区でも、先の区議会での決算特別委員会で奥田雅子が消費者センターに啓発の取り組みを求めましたが、渋い答弁に終始しました。しかし、長野県安曇野市では小中学校の玄関に啓発ポスターを掲示するなど、対策に乗り出す自治体や、「香料自粛のお願い」を貼り出す病院も現れています。

空気中に発散される香りを自力で避けることは困難です。免疫機能が低下した現代人にとって、匂いの正体である化学物質を体内に取り込まないための規制、特に子どもを曝露から守る取り組みが必要です。

生活者ネットワークは化学物質の子どもガイドラインづくりを東京都に提案し実現させましたが、人が現在どのくらい有害化学物質を摂取しているのか、実態は把握されていません。香り商品の成分内容の表示義務化と併せて、実態調査も求められます。(杉並・生活者ネットワーク事務局長 小松久子)