危険すぎる川内原発 いますぐ運転停止を

レポート発送作業で大わらわの杉並・生活者ネット事務所で 4/25

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地震列島――。熊本県を中心に襲った4月14日夜と16日未明の大地震、そしてそれ以来2週間たっても続発する余震に、日本が「地震列島」であることを改めて思い知らされました。

今回の地震で被災された方がた、避難生活を余儀なくされている方がたには心からお見舞い申しあげ、一日も早く平穏な日常を取り戻すことができますようお祈りいたします。

地震以来ずっと、鹿児島県の川内(せんだい)原発のことが心配でなりません。川内原発は、反対する多くの民意を無視して去年8月に再稼働されました。反対の理由は、原発そのものに対する反感だけでなく、ここが火山地帯であるという立地の特殊性にもあります。

いつ急に火山が噴火し火砕流が流れてきても不思議ではない土地に原発を動かすことは危険すぎる、と再稼働反対の声をあげたのでしたが、今回起きたのは巨大地震でした。

日本最大の活断層が動いて起きた、「前震」とされる14日の地震が震度7であり、それだけでも甚大な被害でしたが、その28時間後に発生した震度7の「本震」は、阪神・淡路大震災と同規模です。自宅の倒壊により多くの命が失われました。

そしてその後は熊本県と大分県に地震活動のエリアが広がり、3地域で頻発する余震の数は900回近くに及んでいる状況です。このような現象は日本の近代観測史上に例がないと言われ、さらに今後まだどの程度の規模の地震がどのくらいの期間続くのか、だれにもわかりません。

それなのに原子力規制委員長は「安全上の問題はない」、環境大臣も「専門家の判断を尊重する」と言い、原発は運転を続けています。なんという人たちでしょうか。

想定外のことが起きるのが天災です。前例のない不測の事態が起きる。であれば、最悪の事態を回避するために原発の運転を停止すべきではないのでしょうか。何か事態が起きてからでは遅いのです。

停められるいま停めるのが政治力――  朝日新聞に掲載された川柳です。

川内原発の停止を求める請願活動へのネット署名が10万人を超え、内閣府に提出されました。安倍首相がこの国の最高権力者なら、いまこそ政治力を発揮すべきです。(都議会議員 小松久子)