井の頭池の「かいぼり」、9割が外来生物でした

 キスミー川では在来種ブルーギルの復元事業が行われている!

1月25、26日、井の頭池で「かいぼり」が行われ、参加してきました。「かいぼり」は、池の水を抜いて、水質改善や外来生物の駆除を目的に行われるもので、今回は、井の頭恩賜(おんし)公園が1917年の開園から100年になる2017年に向けた記念行事として行われました。主催は「井の頭恩賜公園100年実行委員会」。

 水抜きは18日午後から始め、5万トンの水を17千トンずつ神田川へ放流。汚れた水は河川ではなく下水管に入れます。水抜き以降の指導は「認定NPO法人生態工房」が担いましたが、このNPOが素晴らしい!若い人たちで構成されているNPOですが、なかなか経験豊富で、かいぼりの「市民参加の運営」を担いました。それは素晴らしい人捌きで、丁寧でなおかつ的を得た指示の出し方に、誰ひとり不満を言う人はいませんでした。笑顔で2日間の「かいぼり」を終えることができました。

 とにかく網を入れればブルーギルがザクザク獲れる。佃煮(!)にしたいくらい。ブルーギルは、えら(ギル)の部分が青いからブルーギルというのだとか。外来種は水なしのバケツに、ヘラブナ、鯉、モツゴ、ヨシノボリ、ヌマチチブ、シマエビ、テナガエビなどの在来種は水を張ったバケツに入れていきます。外来種と在来種は9:1の割合でした。井の頭池のかいぼりは、2015年、2017年にも行われます。

 日本のブルーギルは、天皇陛下が皇太子時代にアメリカから持ち帰ったもので、「責任を感じています」と陛下が発言されていたのをテレビで拝見した時は、もう「目がテン」でした。(以前、ここに書きました)一方、フロリダ州のキスミー川では、在来種のブルーギルの復元事業が行われているとか。世の中うまくいかないものです。

神田川ネットワークもメンバーになっている「井の頭池外来生物問題協議会」の会議で、外来種の「おさかなポスト」設置を要望する声があがりました。しかし、「飼った人が最後まで責任もって世話をすることが基本」であることから、「おさかなポスト」設置以前に、飼うことは命を預かること、「飼う責任」を認識することを伝えていきましょう、ということを確認しました。

万万が一手放さなければならなくなった時はどうするか。
買ったお店に相談する」。池や川、湖沼に放してはいけません。

                              神田川ネットワーク / 区議会議員 市橋綾子