善福寺公園の梅開花

外環ノ2はいらない−池と川、自然環境をこわさないために

この冬は例年になく寒かったです。杉並区の西のはしにある善福寺公園もいつもなら3月初めに満開になる白梅、紅梅が3月3日現在まだ3分咲きでした。公園事務所の人の話では、12月24日に上の池、下の池ともに全面結氷し、近年珍しい出来事なので日誌にも載せたということですが、その後何度も凍ったそうです。

西荻窪駅から歩いて20分ほどの善福寺公園は、桜の木も多く、お花見の時期はにぎやかになります。しかしふだんはおとなりの吉祥寺にある井の頭公園ほど訪れる人は多くありません。地域の人が散歩したり、ジョギングしたり、ベンチで語らったり読書したりと静かにくつろげる場所です。3月半ばには梅が満開になり良い香りがただようことでしょう。

この公園のすぐ近くに、外環道の建設が予定されています。地下深く掘ってトンネル道とする計画ですが、その真上を通る地上部街路(外環ノ2)をつくる計画について、「話し合いの会」が昨年から3回開かれています。道路そのものが地下に建設されることになったのだから地上部に道路は必要ないはずで、しかも計画通りにつくられるとすれば、善福寺地域の住宅300棟以上が立ち退きを強いられることになります。生活者ネットワークは杉並区が「外環ノ2はいらない」という意思決定をすべきと考え、地域の住民や都、区も参加する「話し合いの会」の進捗に注目しています。

国と都は地下の外環道建設にかかわる予算を計上していますが、総工費1兆2800億円のめどが全くたたないのに建設をすすめるのはナンセンスです。善福寺池と四季折々楽しめる花や樹木など自然環境が損なわれることのないよう、声をあげていく必要があります。(杉並ネット会員 佐々木庸子)