区立図書館6館に指定管理者制度を導入する議案に反対

2009年12月8日 18時08分 | カテゴリー: 杉並情報

自治体の責任で運営すべき

区議会第4回定例会最終日の12月8日、区立図書館6館に指定管理者制度を導入する議案がかけられました。
生活者ネットは、施設まるごと民間企業に運営代行させるこの制度は、図書館に適さないと考え、以下の意見を述べて議案に反対しました。         
区議会議員 小松 久子

「杉並区立成田図書館ほか一施設の指定管理者の指定」を定める議案について、区議会生活者ネットワークとして反対の立場から意見を申し述べます。

第3定例会の一般質問でも申し上げましたように、私は区立図書館への指定管理者制度導入に期待を持つことができません。進めるべきでないと考えます。その理由は、一般質問などの質疑でこれまでに明らかにしてまいりましたので、ここでは以下、反対の理由を1点に絞って述べます。

無料サービスを原則とする図書館事業は、もともと営利企業の運営が成り立たない構造ですが、それが成立するのは、どこかに無理な負担をかけているからです。それがどこかといえば、働く人に対する処遇以外になく、たとえ司書の資格があっても時給1,000円前後のパートまたはアルバイト、多くは年収200万円以下の、ただ図書館が好きで図書館で仕事がしたいために安い賃金を甘んじて受け入れている人たちの犠牲の上に存続しているのが、指定管理をふくめて民託されたいまの図書館の姿だということを、現場を知る人は否定しません。

幼児から高齢者まで、あらゆる区民が利用する地域の図書館が貸本屋と違うのは、日常生活や仕事で困ったときに、有効な情報や必要な資料を手に入れることのできる社会教育機関だということです。そのためには、職員やスタッフが専門知識やスキルを絶えず磨きながら、かつ地域の課題を知り、地域ごとの情報を収集し図書館業務の経験を蓄積していくことが欠かせません。

ところが、意欲あるアルバイト青年の発意が生かせるような余裕もシステムも図書館の現場にはなく、まして3年契約のため長期的視野のもてない事業者には人材を育てていくことは困難です。

「図書館への指定管理導入はしない」ということをわざわざ決定した自治体が23区内で9区、全国で500以上に上っていることを率直に評価すべきと思います。図書館は、自治体の責任において運営すべき教育施設であり、指定管理者に委ねることには反対です。