4月から始まる特別支援教育

草の根コーディネーターとして活動する

         
支援を必要としている人たち(障がい児、障がい者といわれている方々)と関わって10年が過ぎました。学校から学童クラブへの送迎や、遠足、移動教室の際の介助、放課後活動の援助などから大人の外出介助までいろいろなことをしています。
その中の一人Aさんとは小学校低学年の遠足からのお付き合い。6年生の移動教室まで毎年関わっていました。いまは中学生になって一人で心障学級に通っています。そのAさんを最近見かけました。お母さんを挟んで妹さんと3人で横断歩道を渡るところでした。赤ちゃんだった妹さんはすっかり大きくなって!お母さんをまん中にうれしそうにおしゃべりしながら歩いていました。その後ろ姿は障害がある子とない子などで分ける何ものもありませんでした。
きっと私を見つけたらAさんは「あっ!さいとうさん」といってくれるでしょう。いつもそうですから。でも今回は3人の速度が速くて追いつけませんでした。小学生の時は私のことを認めているのかいないのかさっぱり分からなかったのに、しっかり覚えてくれました。地元で活動しているから味わえるうれしさです。
4月から正式に特別支援教育が始まります。支援を必要としている子がどう成長し、発達していくか、本人の主体性を尊重しつつ、できる援助の形とは何かを考えて支援していこうとする取り組みです。「障がい児」から「支援を必要としている子」へと言い方を変えることで、家庭、学校、福祉、地域、医療、労働等の各分野が協力して支援していくことなのだということが分かります。
各分野をつないでいくコーディネーターの役割は大きいものです。私も草の根コーディネーターとしてこれからも歩いていきたいと思っています。
         杉並ネット 子ども部会会員  斉藤美恵子